Macのストレージ、十分なはずなのに、なぜかいつもギリギリ…。そんな経験はありませんか?特にiCloud写真を使っていると、「ストレージを最適化」しているはずなのに、謎のファイルが容量を圧迫していることがあります。
この記事を読めば、その原因である謎のファイルの正体がわかり、誰でも安全に空き容量を取り戻す具体的な方法がすぐに実践できます。
実は、あなたが見落としているかもしれない、macOSのあるプロセスが関係しているのです。その意外な正体と、今すぐできる解決策を、これから詳しく解説していきます。
なぜ?「最適化」してるのにiCloud写真が容量を食う本当の理由
多くの人がiCloud写真の設定で「Mac のストレージを最適化」を選んでいます。しかし、思ったほど容量が減らないことがあります。
その原因の一つが、`mediaanalysisd`という見えない謎のプロセスです。このプロセスは写真の人物認識や物体認識を行うためのもので、時として異常に大きな容量を使ってしまいます。
実際に、60GBのiCloud写真ライブラリを持つユーザーが、同じく60GBの`mediaanalysisd`ファイルに悩まされたケースがあります。つまり、写真と同じだけの容量を裏で消費していたのです。
最初に試すべき解決法
まず確認してほしいのは、macOSのバージョンです。macOS Sequoia 15.3以降を使っていますか?
もし15.2以前を使っている場合は、アップデートするだけで問題が解決する可能性があります。この問題は15.2のバグが原因で発生していたからです。
iCloud写真の仕組みを理解しよう
iCloud写真は複雑な仕組みで動いています。簡単に説明すると、こんな感じです。
写真アプリは`.photoslibrary`という拡張子のファイルに、すべての写真データを保存しています。このファイルは実際にはフォルダのような構造で、元の写真ファイルや編集情報などを整理して保管しています。
「Mac のストレージを最適化」を選ぶと、写真の縮小版(サムネイル)だけをMacに残し、フル解像度の写真はiCloudにアップロードされます。そして、写真を開いたり編集したりするときに、必要に応じてフル解像度版をダウンロードする仕組みです。
この最適化は非常に積極的で、元のライブラリの10~20%程度まで容量を削減することがあります。
最適化の注意点
ただし、最適化には注意点もあります。
iCloudだけに写真を保存するのは、ある意味リスクです。アカウントロックや災害、パスワード紛失などでアクセスできなくなる可能性があるからです。
可能であれば、少なくとも一台のMacには「オリジナルをダウンロード」設定にして、完全なバックアップを保持することをおすすめします。
mediaanalysisdの正体と問題
さて、本題に戻りましょう。`mediaanalysisd`とは何でしょうか?
これは、写真の中の人物や物体を認識するためのプロセスです。「写真」アプリで人物別に写真を整理したり、「犬」や「車」で検索できたりするのは、このプロセスのおかげです。
Appleによると、この処理は完全にあなたのデバイス上で行われ、クラウドには送信されません。プライバシーの観点では安心ですが、その分Macの容量を使います。
異常な容量消費の確認方法
あなたのMacで`mediaanalysisd`がどのくらい容量を使っているか確認してみましょう。
Finderを開いて、[ 移動 ] > [ フォルダへ移動 ]を選び、以下のパスを入力してください:
~/Library/Containers/com.apple.mediaanalysisd/Data/Library/Caches/com.apple.mediaanalysisd
このフォルダのサイズを確認してください。通常は数百MB程度のはずです。数十GBになっている場合は、明らかに異常です。
容量問題の解決手順
異常に大きなファイルサイズが確認できた場合の解決手順を説明します。
ステップ1:写真アプリを終了する
まず、写真アプリが開いている場合は完全に終了してください。Dock の写真アイコンを右クリックして「終了」を選ぶか、写真アプリをアクティブにしてから Command + Q を押します。
ステップ2:問題のフォルダを削除する
先ほど確認した`com.apple.mediaanalysisd`フォルダをゴミ箱にドラッグして削除します。
このフォルダはキャッシュファイルなので、削除しても写真そのものには影響ありません。ただし、人物認識などの情報はリセットされます。
ステップ3:ゴミ箱を空にする
ゴミ箱を右クリックして「ゴミ箱を空にする」を選択します。
ステップ4:Mac を再起動する
最後に、Mac を再起動してください。これで解決プロセスは完了です。
削除後に起こること
フォルダを削除すると、写真アプリは人物や物体の認識をやり直します。
つまり、今まで「田中さん」として認識されていた人物や、「犬」として分類されていた写真が、再び未分類の状態に戻ります。しばらくすると、バックグラウンドで再び認識処理が始まります。
注意:再発の可能性
残念ながら、この削除作業を行っても、同じ問題が再発する可能性があります。特にmacOS 15.3より前のバージョンを使っている場合は、根本的な解決にはなりません。
そのため、最初に述べたように、まずはmacOSを最新バージョンにアップデートすることが重要です。
iCloud写真の容量問題は、隠れたファイルが原因のことがあります。特に`mediaanalysisd`というプロセスが異常に大きなキャッシュファイルを作成することが原因です。
解決方法は意外とシンプルです:
- macOS Sequoia 15.3以降にアップデート
- 問題のキャッシュフォルダを削除
- Mac を再起動
ただし、根本的な解決のためには、最新のmacOSを使うことが最も重要です。
この記事を読んだら、まず自分のmacOSバージョンを確認してみましょう。そして、`mediaanalysisd`フォルダのサイズもチェックしてください。問題があれば、今すぐ解決できるはずです。
(Via Six Colors.)
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