iPhone復活の兆し|2025年Q2で売上15%成長の背景と日本市場での新たな動き

iPhone復活の兆し|2025年Q2で売上15%成長の背景と日本市場での新たな動き

あなたは最近、iPhoneの勢いが落ちているという話を聞いたことはありませんか?実は、2025年の最新データを見ると、全く違う景色が見えてきます。

この記事を読めば、iPhone市場の最新動向と、特に日本での新機種iPhone 16eの好調ぶりについて詳しく理解できます。そして、なぜ今iPhoneが再び注目を集めているのか、その意外な理由についてもお伝えします。

iPhone売上が15%成長|3年ぶりの好調な滑り出し

2025年第2四半期の4月と5月、iPhoneの売上が前年同期比で15%も成長しました。これは調査会社Counterpoint Researchの最新データから明らかになった数字です。


特に注目すべきは、この成長がCOVID-19の長期ロックダウン以降で最も高い市場シェアを記録したことです。多くの人がスマートフォン市場の成長鈍化を心配していた中で、この数字は業界関係者にとって驚きの結果でした。

この成長を支えているのは、主にアメリカと中国という2つの大きな市場です。実は、これらの市場は過去3年間、この時期にマイナス成長を続けていました。それが2025年になって、ようやくプラス成長に転じたのです。

Apple iPhoneの世界販売市場シェア(4月+5月)、2019年~2025年
IPhone 2025 Q2_02.

中国市場での劇的な復活|5月にトップシェア獲得

特に印象的なのが中国市場での動きです。5月には、なんとiPhoneが中国で首位のシェアを獲得しました。

これは本当に大きな変化です。なぜなら、中国ではHuaweiをはじめとする地元メーカーとの激しい競争が続いていたからです。多くの専門家が「iPhoneは中国で苦戦している」と分析していた中での、この逆転劇です。

この背景には、中国政府の消費促進策や、販売店での魅力的なキャンペーンがあります。消費者にとってiPhoneがより手の届きやすい価格になったことで、購入を決断する人が増えたのです。

でも、この状況がいつまで続くかは分からないという声もあります。「関税への不安から購入を急ぐアメリカの消費者や、中国での補助金効果がどこまで続くのか」という疑問は残っています。

日本でiPhone 16eが大ブレイク|コンパクト志向が復活

日本市場では、特に興味深い現象が起きています。新しく発売されたiPhone 16eが、日本の消費者に大変な人気となっているのです。

iPhone 16eは、従来のiPhone SEの系譜を受け継ぐコンパクトなモデルです。日本では以前から小さめのスマートフォンが好まれる傾向がありましたが、最近は大画面モデルが主流になっていました。しかし、ここにきて再びコンパクト志向が復活しているようです。

この人気の理由は価格の手頃さにもあります。Apple Intelligenceという最新のAI機能を搭載しながら、エントリーレベルの価格設定になっています。しかも、日本人の好みに合うミニマルなデザインも評価されています。

携帯電話会社の販売促進キャンペーンも効果を上げています。iPhone 16の基本モデルや、少し古いiPhone 14も含めて、お得な価格で購入できる機会が増えているのです。

4月~5月のiPhone販売数と地域別前年比成長率
IPhone 2025 Q2_03.

インドでの長期成長戦略|製造拠点としても重要性増す

インド市場でのiPhone成長も見逃せません。世界で最も人口の多い国として、Appleは製造拠点と販売市場の両方でインドを重視しています。

インドでは、iPhoneは「最も憧れのテクノロジー製品」として位置づけられています。スマートフォンを使い慣れた消費者が、より高品質な体験を求めてiPhoneに移行するケースが増えているのです。

ただし、インドでの成功は短期的な売上アップだけが目的ではありません。長期的には、AirPodsやApple Watchなどの関連商品、そしてApp StoreやApple Musicなどのサービス利用拡大を狙っています。

AI機能はまだ購買の決め手にならない現実

今回の売上好調を分析する中で、面白い発見がありました。Apple Intelligenceに代表されるAI機能が、実はまだ多くの消費者の購買決定に大きな影響を与えていないということです。

「エージェントAI(自律的に動作するAI)への需要は、まだスマートフォン購入者の決定プロセスでは重要な要因になっていない」と専門家は分析しています。特にiPhoneからiPhoneへの機種変更を考えている人にとって、AI機能は「あったら便利」程度の認識なのかもしれません。

これはAppleにとって、ある意味でチャンスでもあります。今回のWWDCでSiriの大幅なアップデートが発表されましたが、これらの機能が成熟する時間的余裕があるということだからです。

今後の展望|2つの大市場の動向がカギ

iPhone市場の今後を占う上で、やはりアメリカと中国の動向が最も重要です。この2つの市場が好調を維持できるかどうかで、Apple全体の業績が大きく左右されます。

アメリカでは、関税に対する消費者の不安が購買を後押ししている可能性があります。つまり、「今のうちに買っておこう」という心理が働いているかもしれません。

中国では、政府の消費促進策がいつまで続くのか、そして他の中国メーカーがどのような対抗策を打ち出すのかが注目されます。特にHuaweiの新製品投入タイミングによっては、市場の勢力図が再び変わる可能性もあります。

まとめ

2025年のiPhone市場は、多くの人の予想を裏切る好調ぶりを見せています。特に日本市場でのiPhone 16eの成功は、消費者のニーズを的確に捉えた結果といえるでしょう。

AI機能がまだ購買の主要因になっていないという現実は、「最新の機能にとらわれすぎず、自分の使い方に合ったモデルを選ぶ」ことの大切さを教えてくれます。

もしiPhone購入を検討しているなら、AI機能の有無よりも、画面サイズや価格、デザインなど、日常的に使う上で本当に重要な要素を優先して選んでみてください。
そうすることで、より満足度の高い買い物ができるはずです。

(Via Mac Daily News.)


LEAVE A REPLY

*
*
* (公開されません)