話題沸騰!メタの「消せない黒塗り」が大問題に

企業間の訴訟で起きた、ちょっとした「デジタル版うっかりミス」についてお話ししたいと思います。

Metaといえば、FacebookやInstagramを運営する巨大IT企業です。そんなMetaが今、独占禁止法関連の裁判で、ちょっとしたミスを犯してしまったのです。

具体的には何があったかというと、Metaが裁判で提出したスライドに施された黒塗り(編集)が、実はとても簡単に削除できるものだったため、本来は非公開であるはずの情報が誰でも見られる状態になってしまったのです。

このミスによって、AppleやGoogle、Snapなどの他社の内部情報が漏れてしまったというわけです。

怒りの声が続出!影響を受けた企業たちの反応

このミスに対して、AppleとSnapの代理人弁護士たちは「極めて悪質だ」と怒りを表明しました。

特にAppleの代表者は今後Metaに対して自社の内部情報を信頼して渡せないかもしれないとまで述べたそうです。GoogleもMetaの失敗によって自社のデータが危険にさらされたと非難しています。

Snapの弁護士はMetaの「無頓着な対応と軽率な無視」を批判し、「もし漏れた情報がMeta自身のものだったら、きちんと編集していたのではないか」と疑問を投げかけました。これに対してMetaの弁護士Mark Hansen氏は、編集作業には裁判チームとは関係のない第三者を使うことを提案しています。

ちなみに、この編集ミスの問題が発覚する前から、Snapは冒頭陳述で機密情報が共有されたことに不満を持っていたようです。ただ、Hansen氏は冒頭陳述で機密情報を明かしたとは思っていないと述べており、この点についてSnapの弁護士は同意していません。

実はそれほど「ジューシー」ではなかった漏洩情報

漏れた情報は本来黒塗りされていたわけですから、明らかに公開を意図していなかったものです。しかし、The Vergeの記事によると、実際に漏れた情報はそれほど「ジューシー」なものではなかったようです。

例えば、iPhoneユーザーはMetaやSnapのアプリよりもApple自身のメッセージアプリを好む傾向があるという内容や、「2020年のSnapchat:競合他社が成功している、MetaアプリだけではなくTikTokなども」というタイトルのスライドで、MetaアプリやTikTokなどの競合他社が「繁栄している」という内容が含まれていました。

しかし、Snapや他の企業にとっては、情報がどれだけジューシーかは問題ではありません。Snapの弁護士は、Metaの主任弁護士が本来非公開であるべきSnapの競合他社評価に公然と言及したと非難しています。

企業間の緊張関係も明らかに

興味深いのは、なぜMetaがSnapに情報を含めることを事前に知らせなかったかという点です。

Hansen弁護士によると、「Snapが明らかにFTC(連邦取引委員会)と協力しているから」であり、「Snapは主要な競合他社だ」という理由からだそうです。

このやり取りからは、大手テック企業間の緊張関係も垣間見えますね。特に独占禁止法関連の裁判では、企業間の協力と競争の微妙なバランスが浮き彫りになるものです。

デジタル時代の「黒塗り」の難しさ

この一件は、デジタル時代における情報管理の難しさを示しています。紙の資料なら黒いマーカーで塗りつぶせば終わりですが、デジタル文書の場合は単に黒い四角を上に重ねただけでは、その下のテキストデータは残っているケースがあるのです。

企業や個人が機密情報を扱う際には、適切なデジタルリダクション(編集・削除)の方法を知っておくことが重要です。例えば:

  1. テキストを直接削除する

  2. PDFの場合は専用のリダクションツールを使用する

  3. 画像として書き出す前に編集を完了させる

こうした基本的なステップを踏むことで、今回のような「うっかりミス」は防げたかもしれませんね。

まとめ

今回のMetaのミスは、大企業であっても基本的な情報管理の失敗が起こりうることを示しています。
特にデジタルデータの取り扱いには専門的な知識が必要であり、慎重さが求められるのです。

また、企業間訴訟においては、相手側の情報を扱う際の責任や、競合他社との関係性にも注意が必要です。
今回の件は、デジタル時代における情報管理の重要性を改めて認識させる出来事だったといえるでしょう。

みなさんも仕事やプライベートで重要な情報を扱う際には、今回のケースを教訓にしてくださいね。
特にPDFなどのデジタル文書を送る前には、本当に情報が隠されているか確認することが大切なのです。

(Via Yhe Verge.)


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