OpenAIは、ChatGPT Plusにディープリサーチ機能を追加したことを発表しました(2024年2月25日)。
この機能は、これまで月額200ドルのProユーザー限定でしたが、月額わずか20ドルのChatGPT Plusユーザーも利用できるようになりました。
ディープリサーチ機能とは?
ディープリサーチ機能は、複雑なトピックについて、インターネット検索、多様な情報源からの情報分析、包括的なレポート作成を自動的に行うことができる強力なツールです。
Deep research is now rolling out to all ChatGPT Plus, Team, Edu, and Enterprise users 🍾
— OpenAI (@OpenAI) February 25, 2025
OpenAIのo3推論モデルを活用し、テキスト、画像、PDFを解析して、詳細かつ引用元が明確なレポートを生成します。

これまで、Grok-3、Gemini Advanced、DeepSeekなどのチャットボットが同様のディープリサーチ機能を提供していましたが、ChatGPT Plusがこの機能を搭載したことで、より多くのユーザーが手軽に利用できるようになりました。
アクセスと利用制限の拡大
今月から、Plus、Team、Edu、Enterpriseのユーザーは、月間10クエリまでディープリサーチ機能を利用できます。当初月間100クエリが割り当てられていたProユーザーは、120クエリに増加します。
To start, Plus, Team, Enterprise, and Edu users will have 10 deep research queries per month.
Pro users will now have 120 deep research queries per month.
— OpenAI (@OpenAI) February 25, 2025
この機能拡張により、より多くのユーザーが詳細な分析やレポート作成を行えるようになり、他のディープリサーチ機能を備えたチャットボットの価格帯にとどまることを目指しています。
機能強化:アップロードファイルの処理能力向上
OpenAIは、ユーザーからのフィードバックに応え、ディープリサーチ機能におけるアップロードファイルの理解と参照能力を強化しました。これにより、ユーザーが提供したドキュメントのデータがより効果的にレポートに組み込まれ、文脈に沿った正確な情報が提供されるようになりました。
具体的には、ユーザーがプロンプトと共に関連ファイルを添付すると、AIはそれらの情報を考慮してレポートを作成します。これにより、ユーザーのドキュメントとリアルタイムのWeb情報がシームレスに統合され、研究プロセスが効率化されます。
金融、科学、政策、工学分野での活用
ディープリサーチ機能は、特に金融、科学、政策、工学分野のユーザー、研究者、そして正確で信頼性の高い情報を求める消費者にとって有益です。
例えば、金融アナリストは、企業の財務諸表をアップロードし、ディープリサーチ機能を使って市場動向と照らし合わせた詳細な分析レポートを迅速に作成できます。科学者は、最新の研究論文をアップロードし、関連する研究を網羅的に調査し、新たな研究の方向性を見つけることができます。政策立案者は、特定の政策課題に関するデータを分析し、エビデンスに基づいた政策提言を作成できます。
今後の展望
現在、ディープリサーチ機能はテキストベースのレポートを提供していますが、OpenAIは、将来的には埋め込み画像、データ視覚化、その他の分析出力を追加し、ユーザーエクスペリエンスを向上させる予定です。
これらの機能強化により、レポートはより包括的で分かりやすくなり、ユーザーはより深い洞察を得ることができます。OpenAIはまた、クエリ制限の緩和やアクセス拡大を検討しており、高度なリサーチ機能に対する需要の高まりに対応していく予定です。
利用方法
ディープリサーチ機能は、Web、iOS、Android、macOS、Windowsを含むすべてのChatGPTプラットフォームで利用可能です。ChatGPTインターフェース内で「ディープリサーチ」モデルオプションを選択することでアクセスできます。
AIは独立してリサーチを行い、通常5〜30分以内にチャット内で詳細なレポートを提供します(リクエストの複雑さによって異なります)。ディープリサーチは通常のクエリよりも時間がかかるため、チャットボットが応答するまで待つ必要があります。再起動したり、クエリを再入力したりすると、新しいクエリとしてカウントされてしまうので注意が必要です。
まとめ
この機能によって、私達はより多くの情報に基づいた意思決定を行うことができるようになります。
(Via x.com/@OpenAI.)
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