macOS Sequoiaでスクリーンショット・録画アプリの許可が毎週必要に

macOS Sequoiaでスクリーンショット・録画アプリの許可が毎週必要に

この秋にリリース予定のmacOS Sequoiaでは、スクリーン録画やスクリーンショットを必要とするアプリの使用が少し手間になる新しい変更が導入されます。

macOS Sequoiaでは、これらのアプリに対して毎週、明示的な許可を求めるプロンプトが表示され、Macを再起動するたびにも同様のプロンプトが表示されるようになります。

スクリーン録画許可の新ルール

週1回の許可確認

macOS Sequoiaで最も注目すべき変更点の一つが、スクリーン録画許可やスクリーンショットに関する新ルールです。


この新機能により、スクリーン録画やスクリーンショットを行うアプリを使用する際、週に1回、ユーザーが明示的に許可を与える必要があります。

具体的には、以下のような状況で許可の確認が求められます:

  1. 毎週初めてそのアプリを使用する時
  2. Macを再起動した後、初めてそのアプリを使用する時

許可確認のプロンプト

許可を求めるプロンプトは、次のような内容で表示されます:

[App name] can access this computer’s screen and audio. Do you want to continue to allow access? This application may be able to collect information from any open applications on your desktop while the app is running.

([アプリ名]はこのコンピュータの画面と音声にアクセスできます。アクセスを許可し続けますか?このアプリケーションは、実行中に画面上の他のアプリケーションから情報を収集する可能性があります。)

ユーザーは、「許可を続ける」か「システム設定を開く」のいずれかを選択することになります。

MacOS Sequoia screen recording_02.

この変更が影響を与えるアプリ

この新しいスクリーン録画許可のルールは、思った以上に多くのアプリに影響を与えます。例えば:

  • スクリーンショットツール(CleanShotXなど)
  • 画面共有機能を持つアプリ(Discord, Zoom, Slackなど)
  • 画面録画アプリ(ScreenFlowなど)
  • アクセシビリティアプリ(Keyboard Maestroなど)
  • メニューバー管理アプリ(Bartenderなど)

これらのアプリは、主な機能としてスクリーン録画を行うわけではありませんが、機能の一部としてスクリーン録画の許可を必要とします。
MacOS Sequoia screen recording_03.

なぜAppleはこの変更を行ったのか?

Appleがこのような変更を行った理由は、ユーザーのプライバシーとセキュリティを強化するためです。スクリーン録画は、ユーザーの個人情報や機密情報を含む可能性があるため、定期的に許可を確認することで、ユーザーに注意を促すことができます。

しかし、この変更には賛否両論があります:

メリット

  1. セキュリティ意識の向上
  2. 不要なアプリのスクリーンアクセスを防止
  3. 潜在的な脅威からの保護

デメリット

  1. ユーザーの操作が増える
  2. 頻繁な確認による煩わしさ
  3. 生産性への影響の可能性

開発者とユーザーへの影響

開発者への影響

アプリ開発者にとって、この変更は大きな課題となる可能性があります。特に、スクリーン録画機能を主要な機能として使用しているアプリの開発者は、ユーザー体験を維持するために新しい戦略を考える必要があるかもしれません。

例えば:

  • ユーザーに対して、許可の重要性を説明する
  • アプリの機能を許可なしでも使える部分と、許可が必要な部分に分ける
  • 許可プロセスをできるだけスムーズにする工夫を行う

ユーザーへの影響

一般ユーザーにとっては、この変更は最初は少し面倒に感じるかもしれません。しかし、長期的には自分のプライバシーをより意識するきっかけになるでしょう。

ユーザーができる対策:

  • 本当に必要なアプリだけにスクリーン録画を許可する
  • 定期的に許可設定を見直す
  • 不要なアプリの許可を取り消す

今後の展望

macOS Sequoiaは現在ベータ版の段階であり、正式リリースまでにさらなる変更が加えられる可能性があります。Appleは開発者やユーザーからのフィードバックを基に、この機能を調整する可能性があります。

例えば:

  • 許可の確認頻度を調整する(週1回ではなく月1回にするなど)
  • 特定の種類のアプリには例外を設けるなど

ユーザーとしては、この変更に適応しつつ、自分のプライバシーとセキュリティを守るバランスを見つけていく必要があります。

まとめ

macOS Sequoiaのスクリーン録画許可に関する新機能は、ユーザーのプライバシーとセキュリティを強化することを目的としています。
週1回の許可確認は、最初は少し面倒に感じるかもしれませんが、長期的にはより安全なMac環境を実現するための重要なステップと言えるでしょう。

この変更に適応するには、少し時間がかかるかもしれません。
しかし、テクノロジーの進化とともに、私たちのデジタルライフのセキュリティも進化していく必要があります。

最後に、この機能はまだベータ版の段階であり、正式リリースまでに変更される可能性があります。

(Via 9to5Mac.)


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