Obsidianだけでは限界だった、Mac最強の資料管理ツールDEVONthink 4と組み合わせて解決したこと

まいど、酔いどれです。
Obsidianを使い始めた頃は、本当に快適でした。
Web Clipperで記事を取り込み、PDFも放り込み、メモも書いて——気づけばVaultのファイル数がどんどん膨れ上がっていきました。「あの記事どこだっけ」「このPDFを先週見たんだけど」と探し回ることが増えてきた頃、私の知識管理の体制を根本から見直すことにしました。
たどり着いた答えが「資料管理はDEVONthink 4、執筆はObsidian」という分業です。
この記事では、なぜその組み合わせに落ち着いたのかを正直にお伝えします。2つのツールの設計思想の違いから、私の試行錯誤まで含めて書いていきます。
DEVONthink 4って何?(知らない方のために)

まず「DEVONthinkって聞いたことない」という方のために、簡単に紹介しておきます。
一言で言えば、Mac専用の超強力な資料管理データベースです。
ドイツのDEVONtechnologiesという会社が開発しているソフトウェアで、日本ではあまり話題になりませんが、欧米のMacパワーユーザーや研究者・弁護士・ジャーナリストの間では長年の定番ツールとして知られています。
何が強いかというと、まず受け入れられるファイルの幅の広さです。
PDF、Word文書、Web記事(Web Archive形式)、メール、画像、動画——ほぼあらゆる形式のファイルを取り込めます。取り込んだPDFはバックグラウンドで自動的にOCR処理(画像の中の文字をテキストとして認識する技術)が行われ、中のテキストまで検索対象になります。スキャンした紙の書類でも、画像として保存したレシートでも、文字として検索できるようになるわけです。
次にスケーラビリティ(大量データへの対応力)の高さです。60,000ファイル、容量にして80GBを超えるデータベースでも、検索結果が一瞬で返ってきます。これはObsidianには真似できない領域です(後ほど詳しく説明します)。
さらにDEVONthink 4ではAIがシステムに直接組み込まれています。取り込んだ文書を自動で分類し、関連文書を推薦し、スマートルールと組み合わせることで「新しく取り込んだPDFを自動で整理してタグを付ける」といった処理を完全にバックグラウンドで実行できます。
ScanSnapを利用していると、スキャンを自動的にDEVONthink4に取り込むことができ、自動でOCR処理ができます。
ただし、デメリットも正直に書いておきます。
- macOS専用(iOSアプリはあります)
- 有料(Standard版が約$99、Pro版が約$199)
- 学習コストが高い——機能が多すぎて最初は何から手をつければいいか迷います
万人向けではありません。でも「本気で情報を管理したい」と思っているMacユーザーには、一度試す価値のあるツールだと思っています。
- 無料でお試し(最低30日または150時間)
Obsidianの強みと、その限界

Obsidianについては、多くの方が使っているか、少なくとも名前は聞いたことがあるかと思います。
改めて整理すると、Obsidianの最大の強みは「考えること」と「書くこと」に特化している点です。
マークダウン(シンプルな記号を使った文章の書き方)で書いたノートをローカルのフォルダに保存するという、シンプルな設計が逆に強みになっています。データはプレーンテキスト(飾りのない純粋なテキスト)なので、どのアプリからでも読み書きできます。双方向リンクでノート同士をつなぎ、グラフビューで思考のネットワークを視覚化できます。プラグインの自由度も高く、AI検索など最新の技術をすぐに取り込める柔軟性があります。
執筆環境としては最高だと今も思っています。
ただし、弱点があります。
ファイル数が増えてくると、動作が重くなります。Obsidianは起動時にVault内の全ファイルを読み込んでリンクを解決し、メモリ上にナレッジグラフ(知識のネットワーク図)を構築します。ファイル数が数千程度なら問題ありませんが、1万件を超えてくると起動に時間がかかるようになります。グラフビューは1万件以上では実用に耐えなくなるという報告もあります。
また、PDFなどのバイナリファイル(テキスト以外のファイル)の管理が苦手です。PDFをVaultに放り込めばプレビューはできますが、中身のテキストを検索したり、自動でタグを付けたりといったことはObsidianだけでは難しいです。重いファイルをVaultに溜め込むほど、前述のパフォーマンス問題が悪化します。
私がたどり着いた「分業」という答え

最初の話に戻ります。
以前の私は、ObsidianのWeb Clipperで気になる記事を片っ端から取り込んでいました。参考になりそうなPDFも、調べ物の結果も、すべてVaultに入れていました。「全部Obsidianで完結させる」という運用です。
しばらくはそれで回っていました。でもある時期から問題が起き始めました。
ファイルが増えすぎて、探せなくなったのです。
「あの記事、絶対に保存したはずなんだけど」と思っても出てこない。タグ付けが甘かったのか、フォルダ分けが中途半端だったのか——とにかく「溜める」ことに集中しすぎて、「使える状態にする」作業が追いついていませんでした。
そこで体制を根本から見直しました。
現在の運用はこうなっています。
- DEVONthink 4:資料のすべて。Web記事、X(旧Twitter)の投稿、PDF、参考資料——外から取り込むものはすべてDEVONthinkに入れます
- Obsidian:書いた記事と、執筆中のファイルだけ。インプット系のファイルは置きません
DEVONthinkのフォーラムでインデックス化できるということを知りました。
それ以来。ObsidianのVaultはDEVONthinkに「インデックス」として登録しています。これにより、DEVONthinkの強力な検索エンジンとAIを使って、「外部の資料(DEVONthink内のアーカイブ)」と「私が書いた記事(ObsidianのVault)」を横断的に検索できます。
この体制にしてから、明らかに「探せない」というストレスが減りました。
2つをつなぐ「壁」と、Claude Codeによる解決

ただし、この体制にも一つ「壁」があります。
DEVONthinkがObsidianのVaultをインデックス化しているのは「DEVONthinkの側から」です。Obsidan側からDEVONthinkの資料を参照することはできません。
記事を書いているとき、「DEVONthinkに保存してあるあの資料を参照したい」と思っても、いちいちDEVONthinkに切り替えて検索しなければなりません。小さなことのようで、執筆の流れが毎回そこで途切れてしまいます。
この「壁」を突き破る方法として最近試しているのが、Claude CodeのMCPサーバー経由でDEVONthinkにアクセスするという方法です。
MCPとは「Model Context Protocol」の略で、AIツール(Claude Code)が外部のアプリやデータベースとやり取りするための仕組みです。
設定できると、こんなことができるようになります。
「d-endingnote.comの記事を書くために、DEVONthinkから相続登記関連の資料を検索してまとめて」
と入力するだけで、DEVONthinkに蓄積された資料の中から関連するものを自動で探し出し、記事の構成案を作ってくれます。さらにそのままObsidianの指定フォルダにMarkdownファイルとして保存するところまで一気にできます。
実際にやってみたところ、DEVONthinkに入れてある60件以上のAI関連資料を自動で検索・読み込み・整理してくれました。「シニアのためのAI使い分けガイド」の構成案が、具体的な資料名(「シニアとChatGPT記事」「Claude徹底解説PDF」など)を根拠として示しながら、約2分で出てきました。
DEVONthink × Claude Code × Obsidianの三角形が、ようやくつながった瞬間でした。
この設定は、一度設定しておくとターミナルからのClaude Code、Obsidianと連携したClaude Code、デスクトップ版のClaude Code、どの方法からでも利用できるのです。
具体的な設定手順については、明日公開のnote記事で詳しく書く予定です。
まとめ:「2つ使うのは大げさ」ではなく「これが最終形」

DEVONthink 4とObsidianは、競合ツールではありません。
2つを同時に使うことで、それぞれの弱点が消えます。
「そんな複雑な環境、私には無理」と思われるかもしれません。でも実際に使い始めると、役割がはっきり分かれているだけに、意外とシンプルに運用できます。「外から来たものはDEVONthink、私が書くものはObsidian」、このルールだけ守れば、あとは自然に回ります。
次回は、Claude CodeとDEVONthink 4をMCPサーバーで接続する具体的な設定手順を、実際のエラーも含めた実録でお伝えします。設定さえできてしまえば、DEVONthinkに蓄積してきた資料が一気に「使える状態」になりますよ。
このシリーズの記事
- 第1回(この記事):DEVONthink 4とObsidianを両方使う理由
- 第2回(note):Claude Code × DEVONthink 4 MCP 設定手順【実録】(3月10日公開予定)
- 第3回(minatokobe.com):DEVONthinkの資料からObsidianへ、記事執筆ワークフローを自動化する(3月11日公開予定)
参考・出典
- DEVONthink 4 公式サイト – DEVONtechnologies
- DEVONthink 4 の新機能 – DEVONtechnologies
- Obsidian 公式サイト
- Obsidian Web Clipper 公式ページ
- ObsidianのVaultをDEVONthinkにインデックス化する方法 – DEVONtechnologies Community
- DEVONthink vs Obsidian 使用レポート – DEVONtechnologies Community
- Is DEVONthink Pro worth it to use in conjunction with Obsidian? – Reddit
- mcp-server-devonthink – GitHub(dvcrn)

LEAVE A REPLY