iFixitがAppleの新型AirPods MaxとAirPods 4を分解!中身はどう変わった?

iFixitがAppleの新型AirPods MaxとAirPods 4を分解!中身はどう変わった?

Appleは先月、第4世代AirPodsの2つの新モデルと、控えめに刷新されたAirPods Max USB-Cヘッドフォンを発表しました。修理サイトiFixitがいつものように分解を行い、内部で何が変わったのかを明らかにしました。

Pods Max:外見だけの小変更?

まずは、高級ヘッドホンのAirPods Maxから。
IFixit AirPods _02.

期待外れの「新製品」

正直に言って、新しいAirPods Maxは期待はずれでした。変更点は以下のとおりです:

  • 新しいカラーバリエーション
  • Lightning端子からUSB-C端子への変更
  • 内部の接着剤が若干増加

そう、これだけなんです。「えっ、それだけ?」と思われた方、私も同じ気持ちです。

失われた機能

実は、新モデルでは以前のバージョンにあった機能が失われています。元々のLightning版では、3.5mmミニプラグからLightningへの変換ケーブルを使って有線接続ができました。しかし、新しいUSB-C版ではこの機能が使えません。Appleが専用ケーブルを出すかどうかも不明です。

IFixit AirPods _03.

内部構造はほぼ同じ

iFixitの分解レポートによると、USB-C端子周りの基板に若干の変更はあるものの、それ以外の内部構造はほぼ同一だそうです。期待されていたH2チップの搭載や、USB-C経由でのロスレスオーディオ対応など、大きな進化は見られませんでした。

正直なところ、これは少し残念です。AirPods Maxは素晴らしい音質を持つ製品ですが、技術の進歩が速い現代において、このような小さな変更だけで新モデルとして発売するのは、ユーザーの期待に応えきれていないように感じられます。

AirPods 4:意外な進化と共通点

一方、スタンダードモデルのAirPods 4には、興味深い進化が見られました。
IFixit AirPods _04.

2つのバージョン:ANCの有無

AirPods 4には、アクティブノイズキャンセリング(ANC)機能付きと機能なしの2つのバージョンが登場しました。これは、AirPodsシリーズで初めての試みです。

H2チップの搭載

両バージョンともに、以前はAirPods Proにしか搭載されていなかったH2チップを採用しています。これにより、以下の新機能が利用可能になりました:

  • 空間オーディオ
  • ヘッドジェスチャー操作

これらの機能は、iOS 17やiOS 18で利用できる最新のものです。普段使いのイヤホンがこれらの機能に対応したことで、ユーザー体験が大きく向上すると期待できます。

驚くべき類似性

iFixitの調査によると、ANC機能の有無にかかわらず、AirPods 4の2つのバージョンは驚くほど似ています。具体的には:

  • 同じ内耳マイクを搭載(非ANCモデルではスペーシャルオーディオにのみ使用)
  • 外向きマイクはANCモデルの方が「大きくて頑丈」
  • その他の部分は99%同一

IFixit AirPods _05.

これは非常に興味深い発見です。実質的に、2ドル程度のマイクの違いだけで、ANC機能の有無が決まっているということになります。このことは、Appleの製品設計の効率性を示すと同時に、価格設定に関する疑問も投げかけています。

修理のしやすさ:依然として課題

新しい機能や改良点がある一方で、両製品とも修理のしやすさという点では依然として課題が残っています。

AirPods Max:わずかな進歩

AirPods Maxの修理のしやすさは、iFixitの評価で10点満点中6点でした。これは前モデルと同じスコアです。内部構造がほぼ同じなので、この評価は納得できます。

ただし、新モデルでは接着剤が若干強くなっているそうで、修理の難易度が少し上がっている可能性があります。

AirPods 4:修理はほぼ不可能

一方、AirPods 4の状況はもっと深刻です。iFixitは修理可能性を0点と評価しました。これは5年前のAirPods 2と同じ評価です。

つまり、5年経っても修理のしやすさに関して何の進歩もなかったということになります。

iFixitは、AirPods 4を「残念ながら使い捨て」と表現しています。確かに、高性能で便利な機能を備えた素晴らしい製品ですが、修理ができないということは、環境負荷の観点から大きな課題と言えるでしょう。

進化と課題のバランス

今回のAirPods新製品は、進化と課題のバランスが際立つ結果となりました。

  • AirPods Max:外見的な小変更のみで、内部構造はほぼ同じ。USB-C採用による利便性向上はあるものの、大きな進化は見られず。
  • AirPods 4:H2チップ搭載やANCモデルの登録など、機能面での進化が顕著。ただし、2つのバージョンの内部構造がほぼ同一という意外な事実も。
  • 修理のしやすさ:両製品とも依然として課題が残る。特にAirPods 4は「使い捨て」と評価される状況。

Appleの製品は常に高い品質と革新的な機能で人気を集めていますが、修理可能性や持続可能性の面では改善の余地が大きいと言えます。

(Via iDrop News.)


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