iFixitによる最新の分解レポートで、2024年モデルのiPad mini（第7世代）の内部構造が明らかになりました。外観からは見えない進化と、話題となっていたジェリースクロール問題の現状について。

主要な機能アップグレード

プロセッサとメモリの強化

新型iPad miniは、最新のA17 Proチップを搭載し、RAMも8GBへと増強されています。これにより、Apple Intelligenceにも対応可能となりました。

入出力機能の進化

新モデルでは、以下の重要な改良が施されています：

• Wi-Fi 6E規格への対応による通信速度の向上
• USB-Cポートのデータ転送速度が10Gbpsまで向上
• 新しいApple Pencil ProとApple Pencilの両方に対応

これらの改良により、クリエイティブ作業やデータ転送における使い勝手が大きく向上しています。

ジェリースクロール問題への対応

ジェリースクロールとは

ジェリースクロール現象は、テキストをスクロールする際に画面の左右で微妙なずれが生じる現象です。これは画面の左右半分で更新レートにわずかな差があることが原因です。

改善への取り組み

MacStoriesのFederico Viticci氏によると、新しい最適化されたディスプレイコントローラーの採用により、左右の画面更新のラグが大幅に削減されたとのことです。iFixitの高速カメラによる検証でも、完全な解消には至っていないものの、現象は劇的に改善されていることが確認されました。

なお、120Hzディスプレイへの変更があれば、さらなる改善が期待できた可能性もありますが、新モデルも従来通りの60Hz IPSディスプレイを採用しています。

興味深い設計変更点

修理のしやすさの向上

分解調査で最も注目すべき発見の一つは、USB-Cポートの交換のしやすさが向上している点です。頻繁な抜き差しにより摩耗しやすいUSB-Cポートの修理容易性が向上したことは、製品の長期使用を考える上で重要な進展といえます。

Appleロゴの変更

CTスキャンによる調査で、背面のAppleロゴの実装方法が変更されていることが判明しました。従来のように金属に直接エッチングする方式から、別パーツとして接着する方式へと変更されています。

(Via Apple Insider.)