Spotify、利益率向上のためプレミアムプランの米国価格を値上げ
スウェーデンの音楽ストリーミングサービス、Spotifyは、米国でのプレミアムプランの価格を引き上げることを決定しました。
これは、利益率を高める戦略の一環です。この決定が何を意味するのか、また、Spotifyがなぜこのような決定を下したのかについて。
新価格はいくら?
2024年6月3日より、Spotifyは米国におけるプレミアムプランの価格を値上げしました。
新しい価格は以下の通りです。
- 個人プラン:月額10.99ドルから11.99ドルに値上げ。
- デュオプラン:月額14.99ドルから16.99ドルに値上げ。
- ファミリープラン:月額16.99ドルから19.99ドルに値上げ。
これらの変更により、米国は Spotify にとって最大の収益市場となります。
Spotifyはなぜ値上げをしたのか?
Spotifyは今後1か月間、米国の加入者に送信する予定のメールの中で、「製品や機能への投資と技術革新を継続していくために、プレミアム個人プランの価格を引き上げます」と述べています。
Spotifyの収益性向上への取り組み
コスト削減策
ここ数か月、Spotifyはマーケティング支出の削減や人員削減により利益率の向上に取り組んできました。これは、ユーザー数の増加を目的とした大規模なプロモーションや多額の投資に依存していた同社の方針転換によるものです。
投資家の反応
Apple(AAPL.O)やAmazon.com(AMZN.O)の競合サービスであるSpotifyの株価は、値上げの発表を受けて午前の取引で4%以上上昇しました。
Spotifyの財務実績
米国における収益の伸び
Spotifyの年次報告書によると、同社の2023年の米国における収益は、前年比約11%増の52億3000万ユーロ(56億9000万ドル)となりました。
ビジネスモデル
Spotifyは、機能制限のある広告サポート型の無料サービスと、すべての機能を利用できるサブスクリプションベースの有料サービスの両方を提供しています。プレミアムサブスクライバーは、同社の収益の大半を占めています。
今後の成長の可能性
ニーズに合わせたサブスクリプションプラン
アナリストは、音楽、オーディオブック、ポッドキャストなど、消費者の嗜好に合わせたサブスクリプションプランを提供することで、Spotifyはさらなる成長を実現できると考えています。
粗利益の節目
4月、Spotifyはマーケティング支出を抑制した後、初めて四半期の粗利益が10億ユーロ(10億9000万ドル)を超えました。
加入者数およびユーザー数の増加
Spotifyのプレミアム会員数は14%増の2億3,900万人となり、第2四半期の月間アクティブユーザー数は6億3,100万人になると同社は予測しています。
まとめ
値上げには、加入者からの初期的な抵抗があるかもしれませんが、同社の強力な市場ポジションと忠実なユーザーベースは、潜在的な反発を乗り切るのに役立つはずです。
Spotifyがコスト削減策とカスタマイズされたサブスクリプションプランに重点的に取り組んでいることも、同社の長期的な成長と収益性に貢献するでしょう。
(Via Reuters.)
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