iPhone 15 Proは、Micronの新しい超高密度D1b LPDDR5 DRAMチップを搭載することで、技術的に大きな飛躍を遂げました。これは、AppleがiPhoneにこのような高密度メモリを採用した初めての例です。

技術の絶え間ない進歩は、機能の強化をもたらすだけでなく、部品の小型化ももたらします。iPhone 15 Proは、前モデルと比較して物理的なサイズがわずかに小さいにもかかわらず、さらにコンパクトなメモリを誇ります。

TechInsightsによる詳細なティアダウンにより、Y52Pダイを利用したMicron D1b LPDDR5 16GB DRAMチップの存在が明らかになり、より高密度なチップを実現するD1b DRAM技術の採用が示されました。

メモリチップの高密度化技術の進化は、プロセッサと同様に、より小さなスペースに部品を集中させることを可能にします。これは、旧来のチップと同じ機能を持ちながら、よりコンパクトな形で製造できることを意味します。さらに、同じようなサイズでありながら、より複雑なチップ設計への道も開けます。

Appleのようなハイテク大手にとって、この高密度化は、マザーボードのスペースや内部容量を犠牲にすることなく、iPhoneのようなデバイスにより多くのメモリを統合できることを意味します。この省スペース化は、バッテリー容量の増加や他のチップの追加など、他の機能強化に振り向けることができます。

マイクロンのD1b DRAM技術は、サムスンやSKハイニックスなどの競合他社が採用している極端紫外線露光（EUVL）技術とは一線を画しています。

この技術は、15ナノメートル以下のレベルを達成するために極めて重要です。驚くべきことに、マイクロンはEUVLに依存することなくD1z、D1a、D1bチップを製造することに成功しました。さらに、マイクロンは2022年11月にD1b LPDDR5Xを発表した際、最大8.5Gbpsの潜在的な速度をアピールしました。

また、1ダイ当たり16Gbの容量を持つこの技術は、先行ノードと比較してビット密度を35%向上させ、電力効率を15%改善します。

(Via Apple Insider.)