Appleが提供するAirPods Pro 2は、多くのユーザーに愛用されているアクティブノイズキャンセリング機能を持つワイヤレスイヤホンです。

2023年9月11日にリリースされたファームウェア「7A294」は、AirPods Pro 2に新たな機能をもたらし、今後のiOS 18、macOS Sequoia、watchOS 11に対応する準備が進められました。

新ファームウェア7A294の概要

Appleは2024年9月11日、第2世代AirPods Proの両モデル（Lightning充電ケース版とUSB-C充電ケース版）向けに新しいファームウェア7A294をリリースしました。これは前バージョンの6F8からのアップデートです。

このアップデートの特筆すべき点は、来たるべきiOS & iPadOS 18、macOS Sequoia、watchOS 11との連携を見据えた新機能の導入です。つまり、このファームウェアアップデートは、次世代のAppleエコシステムに向けた重要な布石と言えます。

「7A294」がもたらす新機能

では、このファームウェアアップデートで導入される新機能を詳しく見ていきます。

• ハンズフリー操作の進化
  • 頭を縦に振って「はい」、横に振って「いいえ」と応答可能に
  • Siriからの通知（電話、メッセージなど）に対して直感的に反応できる
• 通話音質の向上
  • ボイスアイソレーション機能の追加
  • 背景ノイズを除去し、クリアな音声を相手に届ける
• ゲーミング体験の革新
  • モバイルゲーミングにおける最低遅延を実現
  • ボイスチャット時の音質向上（16ビット、48kHzオーディオ対応）
• パーソナライズドボリュームの性能向上

これらの機能は、ユーザーの日常生活やビジネスシーンに大きな影響を与える可能性があります。

例えば、運転中や手が塞がっている時のハンズフリー操作、オフィスでのクリアな通話品質、そして趣味のゲーミングでの没入感向上など、様々なシーンでの利便性が格段に向上するでしょう。

特にボイスアイソレーション機能は、在宅ワークが増えた現代のビジネスパーソンにとって非常に重要な機能だと考えています。家族の声や生活音を気にせずに、プロフェッショナルな通話品質を維持できるのは大きなメリットです。

ファームウェアのアップデート方法

新機能を利用するためには、お使いのAirPods Pro 2を最新のファームウェアにアップデートする必要があります。ここでは、その方法と注意点をご紹介します。

現在のファームウェアバージョンの確認方法

1. iPhoneとAirPods Pro 2をBluetooth接続
2. [設定]>[Bluetooth]を開く
3. AirPods Pro 2の横にある情報（i）ボタンをタップ
4. 表示される画面でファームウェアバージョンを確認

アップデートの条件

AirPods Pro 2のファームウェアアップデートは自動的に行われますが、以下の条件を満たすことで、アップデートの機会を増やすことができます：

• AirPods Pro 2が充電中であること
• iPhoneやiPad、Macのブルートゥース範囲内にあること
• 接続されているデバイスがWi-Fiネットワークに接続されていること

新ファームウェアがもたらす未来

このファームウェアアップデートは、AirPods Pro 2の可能性を大きく広げるものです。特に注目すべきは、将来的にAirPods Pro 2がFDA（アメリカ食品医薬品局）認可の補聴器として機能する可能性があるという点です。

これは、単なるイヤホンの域を超えた、健康機器としての新たな可能性を示唆しています。例えば：

1. 日常的な聴力サポート

軽度の難聴を持つ方が、特別な機器を使わずに日常生活をサポートできる

2. 聴力検査の簡易化

定期的な聴力チェックを、自宅で手軽に行える可能性

3. パーソナライズされた音響体験

個人の聴力特性に合わせて、音楽や通話音質を最適化

これらの機能が実現すれば、特に40代以降のユーザーにとって、AirPods Pro 2は単なるガジェットを超えた、生活に欠かせないデバイスになる可能性があります。