AirPods Pro 3発表 究極のオーディオ体験への大きな進化

Appleが9月9日の「Awe Dropping」イベントで発表したAirPods Pro 3ですが、正直言ってワイヤレスイヤホンの常識を覆すようなデバイスに仕上がっています。
前世代から3年の歳月を経て登場した第3世代モデルは、単なる音響機器の枠を超えて、ヘルスケアとコミュニケーションの新しい時代を切り開く存在になったと言えるでしょう。

音質とノイズキャンセリングの大幅アップデート
やはり最も印象的なのは、アクティブノイズキャンセリング(ANC)性能の向上ですね。Appleによると、AirPods Pro 3は前世代の2倍、初代AirPods Proの4倍のノイズを除去できるとのことです。
この性能向上は、極低ノイズマイクロフォン、先進的なコンピュテーショナルオーディオ、そして新開発のフォーム材入りイヤーチップの組み合わせによるものだそうです。正直、4倍という数字にはちょっと驚きました。
新しいマルチポートの音響アーキテクチャにより、空気の流れを正確にコントロールして圧倒的な空間リスニング体験を提供するとのこと。従来のAirPodsが苦手としていた重厚な低音再生も大幅に改善されているそうで、これは期待できそうです。サウンドステージの拡張と楽器分離の向上により、音楽体験が新たなレベルに到達しているとAppleは説明しています。
フィット感の大幅な見直し

10万時間以上のユーザー調査と1万以上の耳のスキャンを活用したというのですから、かなり本格的な取り組みですね。3億ポイント以上のデータセットに基づいて設計されたAirPods Pro 3は、「史上最高のフィット感」を実現しているとAppleは自信を見せています。
内部アーキテクチャの完全な再設計により、イヤホン本体は小型化されながらも、イヤーチップの中央配置により安定性が向上したそうです。ただし、実際の装着感は人それぞれなので、ここは実際に試してみないと分からない部分でもありますね。
新たに追加されたXXSサイズを含む5つのサイズ展開により、より多くのユーザーに最適なフィット感を提供するとのこと。IP57規格の防塵・防汗・防水性能により、激しいワークアウトや悪天候下でも安心して使用できる設計になっています。
ヘルスケア機能の大きな進化

AirPods Pro 3の最も注目すべき新機能は、専用設計の心拍数センサーの搭載でしょうか。不可視光を毎秒256回放って血流の光吸収を測定するフォトプレチスモグラフィ(PPG)センサーにより、Apple Watchを装着することなく心拍数の測定が可能になったのです。
加速度センサー、ジャイロスコープ、GPSとの統合により、iPhoneのフィットネスアプリで最大50種類のワークアウトを記録できるそうです。
Apple Intelligenceを活用した「Workout Buddy」は、ユーザーのワークアウトデータとフィットネス履歴を分析して、セッション中にパーソナライズされたモチベーション向上の洞察を提供する、業界初のAI搭載フィットネス体験を実現しているとのことです。ただし、この精度がどの程度なのかは気になるところですね。
ライブ翻訳機能で言語の壁を越える
Apple Intelligenceの力により実現されたライブ翻訳機能は、グローバルコミュニケーションを大きく変える可能性があります。ユーザーはAirPodsを装着して自然に話すことで、別の言語を理解して他の人とコミュニケーションを取れるようになるというのです。
発売時は英語、フランス語、ドイツ語、ポルトガル語、スペイン語に対応し、年末までに日本語、イタリア語、韓国語、中国語(簡体字)の4言語が追加される予定だそうです。ANCが相手の声量を調整することで、翻訳音声に集中しやすい環境を作り出しているとのこと。正直、この機能は実際にどれくらい使えるのか、とても興味深いです。
💡 ポイント
AirPodsのライブ翻訳は、アクティブノイズキャンセリング搭載AirPods 4と最新のファームウェアを実装したAirPods Pro 2以降で、Apple Intelligenceを有効にしたiOS 26以降を搭載したiPhoneとペアリングした場合に利用できます。
バッテリー持続時間の大幅改善
実用性の向上も見逃せません。ANC有効時の連続再生時間は8時間(前世代比33%向上)、透明モード時は10時間を実現しているそうです。ケースとの組み合わせで最大24時間の使用が可能とのことで、長時間の使用や聴覚補助機能利用者にとって大きなメリットになりそうですね。
価格設定と市場への影響
価格は前世代と同じ249ドル(日本では39,800円)に据え置きです。本日より予約受付を開始し、9月19日から販売開始されます。この価格設定は、高度な技術を盛り込みながらも、既存ユーザーにとってアップグレードしやすい戦略的な判断と言えるでしょう。
慎重に検討すべき点
とはいえ、新しい機能の数々は魅力的ですが、新技術の導入には慎重さも必要です。心拍数センサーの精度や、ライブ翻訳機能の実際の使用感については、実機での検証が待たれるところです。
また、バッテリー駆動時間の向上は評価できるものの、新機能を多用した場合に実際の使用時間がどの程度影響を受けるかも注目点ですね。
まとめ
音質の大幅向上、画期的なフィット感、AI搭載フィットネス機能、リアルタイム翻訳という4つの柱により、Appleは再びオーディオ業界の基準を塗り替えることになったと言えるでしょう。
技術の進歩と実用性のバランスを巧みに取ったAirPods Pro 3は、ワイヤレスオーディオの未来を切り開く記念碑的な製品として歴史に刻まれることになりそうです。
(Via Apple.)


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