皆さん、音楽を聴きながら作業したり、リラックスしたり、眠りに落ちたりした経験はありませんか?音楽には私たちの心と体に様々な効果をもたらす不思議な力があります。

そんな音楽の持つ力をさらに強化した新機能が、Apple Musicに登場したのです。その「Sound Therapy(サウンドセラピー)」について詳しくご紹介していきます。

Sound Therapyって何? 音楽×科学の新しい形

Sound Therapy(サウンドセラピー)は、Apple Musicが提供する音楽ウェルネスコレクションの新しい形です。単に心地よい音楽をまとめたプレイリストではなく、科学的なアプローチで特別な音波を組み込んだ革新的なサービスなのです。


私たちの多くは、集中したいときやリラックスしたいとき、あるいは眠る前のひとときに音楽を活用していますよね。Apple Musicはそんな日常の一場面をもっと充実させるべく、Universal Music Group(UMG)のオーディオ技術と協力してこのプロジェクトを立ち上げました。

このSound Therapyの面白いところは、既存の楽曲をただ集めたのではなく、アーティストの創造性を損なうことなく、特殊な音波を楽曲に自然に溶け込ませている点です。聴き手にとっては普段通りの音楽体験でありながら、その裏では科学的に設計された音波が私たちの心身に働きかけているというわけです。

科学の力で音楽体験が変わる!使われている技術とは

Sound Therapyの核となっているのは、「Sollos Initiative(ソロスイニシアチブ)」という科学的アプローチです。心理音響学(サイコアコースティクス)と認知科学の知見を活かし、日常生活をサポートする音波を組み込んでいます。

例えば「Focus(集中)」のプレイリストには、ガンマ波やホワイトノイズといった、集中力を高めるとされる音波が含まれています。「Relax(リラックス)」には、リラクゼーション効果があるとされるシータ波を配置。そして「Sleep(睡眠)」コレクションには、デルタ波とピンクノイズが使われているのです。

こうした音波は通常の音楽鑑賞では気づかないほど自然に溶け込んでいますが、私たちの脳には確かな影響を与えているようです。音楽を楽しみながら、同時に集中力やリラックス効果、睡眠の質向上といった効果が期待できるなんて、一石二鳥どころか一石三鳥ですよね。

誰でも楽しめる!プレイリストに参加しているアーティストたち

このSound Therapy、どんな曲が入っているのか気になりますよね。実はケイティ・ペリー、イマジン・ドラゴンズ、ケイシー・マスグレイヴス、AURORA、ジェレミー・ザッカーなど、多くの有名アーティストの楽曲が含まれています。

つまり、全く知らない曲ばかりを聴くのではなく、私たちがよく知っている人気の曲に特殊な音波が加えられているというわけです。好きなアーティストの曲を聴きながら、同時にメンタルヘルスケアもできてしまうなんて、なんだか得した気分になりませんか?

Apple Musicのウェルネスへの取り組み

実はこのSound Therapy、Apple Musicが突然始めた取り組みではないのです。これまでにも、パーソナライズされた気分に合わせたプレイリストや「Apple Music Chill」ラジオステーションなど、音楽を通じたウェルネスサポートを行ってきました。

Apple Musicの共同責任者であるRachel Newman氏によれば、今回のUMGとの新しい取り組みは「アート性を基盤とし、革新によって形作られ、ウェルネスをサポートするためにデザインされた体験」だとのこと。音楽の力と科学の知見を組み合わせた、新しい音楽体験の形といえるでしょう。

また、Appleのオーディオウェルネスへの取り組みは音楽だけにとどまりません。iOS 15では「バックグラウンドサウンド」機能が追加され、雨音や小川のせせらぎなどの環境音を聴くことができるようになりました。静寂が苦手な方や、集中したいときのバックグラウンド音として活用できる機能です。

Sound Therapyを日常に取り入れるには?

使い方はとても簡単です。Apple Musicアプリを開いて、「Sound Therapy」のプレイリストを見つけるだけ。あなたの目的に合わせて「Focus」「Relax」「Sleep」の中から選んでみてください。朝の作業時間に「Focus」、昼休みに「Relax」、夜寝る前に「Sleep」というように、一日の流れに合わせて活用するのもいいですね。

もちろん、効果には個人差があります。どの曲が自分に合うのか、どのタイミングで聴くと効果を感じるのか、ぜひ色々試してみてください。音楽の好みと同じように、心地よく感じる音波も人それぞれかもしれません。

まとめ

Apple Musicの「Sound Therapy」は、単なる音楽配信サービスを超えた、ウェルネスと音楽の融合という新しい可能性を示してくれています。
私たちが日々何気なく聴いている音楽が、科学の力を借りることで、より一層私たちの生活をサポートしてくれるツールになるかもしれないのです。

忙しい現代社会で、ちょっとした集中力アップやリラックス効果、そして良質な睡眠は何にも代えがたい価値があります。
Sound Therapyが、そんな日常の小さな悩みを解決する助けになってくれるといいですね。

(Via Apple Insider.)


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