Epicとその盟友の偽善: 同様の手数料を請求しながらAppleの手数料に抗議
概要
AppleとEpic Gamesの法廷闘争が続く中、新たな章が展開されました。Epicは、テクノロジー大手のMeta、Microsoft、X(旧Twitter)、Match Groupとともに、AppleのApp Store手数料の取り扱いとカリフォルニア州の反ステアリング命令に抗議するアミカスブリーフを提出しました。
しかし、これらの企業自身がそれぞれのエコシステム内で同様の手数料を請求しているため、この抗議は眉唾です。
背景
Epic対Appleの法廷闘争
Epic GamesとAppleの確執は、App Storeでのアプリ内課金に対するAppleの手数料を中心に、長く険悪なものでした。
一連の法廷闘争の後、Appleは、開発者がApp Store以外の別の支払い方法にユーザーを誘導することを妨げるアンチステアリングポリシーを廃止するよう同社に要求した1件の請求を除き、すべてにおいて勝利しました。
Appleのコンプライアンスと開発者の不満
何度も控訴に失敗した後、Appleは最終的に裁判所の判決に従うことを余儀なくされました。
しかし、Appleがこれらの変更を実施した方法には、開発者の不満が残りました。The Wall Street Journalの新しいレポートによると、Meta、Microsoft、X、Match Groupの著名な4社が、Appleの新しいポリシーに対するEpicの抗議に参加していることが明らかになりました。
アミカスブリーフ
Appleの新ポリシーに対する申し立て
これらの企業が提出したアミカスブリーフは、Appleの新しいポリシーが不十分であると主張しています。さらにこの準備書面では、たとえ顧客が外部購入先への誘導に成功したとしても、Appleは販売されたすべてのデジタル製品に対して27%または12%の手数料を要求していると主張しています。
*アミカスブリーフ(Amicus Brief)は、裁判所に対して、当事者や参加人以外の第三者が事件の処理に有用な意見や資料を提出する制度です。この制度は、特に米国の法制度で広く用いられており、裁判所の友(Amicus Curiae)とも呼ばれます。アミカスブリーフは、裁判の公正な判断を助けるために、専門的な知識や情報を提供する目的で用いられます 。
準備書面は、「Apple社のプランは、当裁判所が命じた文言にも精神にも合致していない」と述べ、Apple社は、開発者がアプリ内課金よりも新システムを選択することを不可能にしていると主張しています。
開発者とユーザーへの影響
各社の主張は、Appleの方針が数千の開発者と数百万のユーザーに影響を与えることを示唆しています。こうした不満にもかかわらず、Apple社は裁判所命令を完全に遵守し、開発者が顧客に通知できるシステムを導入したと主張しています。
偽善を暴く
Microsoft、Meta、Epic独自の壁で囲まれた庭園
皮肉なことに、Appleのポリシーに抗議している企業は、それぞれのエコシステム内で独自の壁で囲まれた庭を持ち、同様の料金を請求しています。
例えばMicrosoftは、XboxコンソールとゲームストアでAppleと非常によく似た料金を請求しています。同様に、MetaはQuestプラットフォームで同等の料金を請求しています。
Epicの “業界をリードする収益シェア”
おそらく偽善の最も顕著な例は、Epic自身によるものでしょう。Epicイベントのライブストリームの後、同社は今年後半にEpic Games StoreをiOSとAndroidに提供する計画を発表し、「業界をリードする収益シェア」を謳いました。
この “業界トップクラスの “シェアとは、6ヶ月間手数料無料だった後の12%の手数料であり、Epicが米国で争っているのと全く同じ割引率です。
まとめ
Epicとその同盟企業によるAppleの料金に対する抗議は、彼ら自身がそれぞれのエコシステム内で同様の慣行を行っていることから、彼らの行動の背後にある動機について疑問を投げかけるものです。
この法廷闘争が続く中、公正な競争を促進すると同時に、企業が自らの利益のためにシステムを悪用することを防ぐために、バランスの取れたアプローチが必要であることは明らかです。
(Via Apple Insider.)
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