Appleが本日、Pages、Numbers、Keynoteで構成されるiWorkスイートをバージョン14.4にアップデートしました。

このアップデートではApple Intelligenceを活用した新機能が追加され、生産性向上ツールとしての価値がさらに高まっています。今回は、これらの新機能について詳しく解説し、どのようにして私たちの日常作業が効率化されるのかを見ていきましょう。

注目のApple Intelligence搭載作文ツール

IWork 14.4_02.
Apple Intelligenceとは、Appleが開発した人工知能技術のことで、ユーザーの作業をサポートするさまざまな機能を提供します。今回のアップデートで最も注目すべき点は、Mac、iPad、iPhoneの各デバイスで利用できる「作文ツール」が直接文書内で使えるようになったことです。


この作文ツールを使うと、文章の編集作業がとても簡単になります。例えば、文章を要約したり、文体を変更したり、誤字脱字をチェックしたりする作業が、わずか数タップで完了します。会議の議事録を作成する際や、プレゼンテーション資料を急いで仕上げる必要がある時など、多忙な日常の中で大いに役立つ機能といえるでしょう。

作文ツールは単なる修正機能ではなく、ユーザーの文章作成能力を補完し、より質の高い文書作成をサポートします。長い文章を短くまとめたいときや、専門的な内容をわかりやすく説明したい時など、様々なシーンで活用できます。

各アプリの主な改善点

iWorkスイートの3つのアプリケーションには、共通のアップデートに加えて、それぞれ固有の機能強化が施されています。それぞれのアプリについて、どのような改善がなされたのか見ていきましょう。

Pagesの新機能

ワープロソフトのPagesでは、ワードプロセッシング文書にページを追加する操作が簡単になりました。これまでは複数のステップを踏む必要がありましたが、今回のアップデートでより直感的な操作が可能になっています。

また、iPadのScreen View機能も改善され、テキストや画像などの要素が画面に合わせて最適化されて表示されるようになりました。これにより、小さな画面でも読みやすく、編集しやすい環境が整いました。

Numbersの大幅な機能強化

表計算ソフトのNumbersは、今回のアップデートで最も多くの機能強化が施されました。まず、Microsoft Excelのスプレッドシートをインポート・エクスポートする際の互換性が向上しています。これにより、異なるソフトウェア間でのデータのやり取りがよりスムーズになりました。

さらに、LET、LAMBDA、FILTER、SORT、UNIQUEなど、30以上の高度な関数が新たに追加されました。これらの関数を使うことで、より複雑なデータ分析や計算が可能になります。例えば、大量のデータから特定の条件に合うものだけを抽出したり、データを並べ替えたりする作業が簡単になるでしょう。

また、「スピリングアレイ」と呼ばれる機能も追加され、単一の数式の結果が複数のセルにまたがって表示できるようになりました。これにより、複雑な計算式を何度も入力する手間が省け、作業効率が大幅に向上します。

Keynoteの改善点

プレゼンテーションソフトのKeynoteも、他のアプリと同様にApple Intelligenceの恩恵を受けています。特に作文ツールの導入により、プレゼンテーション内のテキスト編集が格段にしやすくなりました。

利便性を高める共通の改善点

今回のアップデートでは、3つのアプリに共通する改善点もいくつかあります。それらについて詳しく見ていきましょう。

ショートカットを使った他形式へのエクスポート

ドキュメント、スプレッドシート、プレゼンテーションを他の形式にエクスポートする際に、ショートカットが使えるようになりました。これにより、PDFやMicrosoft Office形式など、別の形式にファイルを変換する作業が迅速に行えるようになっています。

フリーボードからのコピー&ペースト機能の向上

Appleの自由形式のキャンバスアプリ「フリーボード」からのコピー&ペースト機能も改善されました。アイデアやメモをフリーボードで作成した後、それをiWorkのドキュメントに簡単に取り込めるようになり、創造的な作業のワークフローがよりスムーズになりました。

利用に必要な環境

これらの新機能を利用するためには、デバイスが特定の条件を満たしている必要があります。具体的には以下のような条件が求められます。

まず、すべての新機能を利用するには、macOS 15.4、iPadOS 18.4、またはiOS 18.4以降のオペレーティングシステムが必要です。特にApple Intelligence機能を利用するには、M1チップ以降を搭載したMac、あるいはiPhone 15 Pro以降、A17 Proチップを搭載したiPad mini、M1チップ以降を搭載したiPadのいずれかが必要となります。

これらの条件を満たしていれば、App Storeから最新版のiWorkアプリをダウンロードまたはアップデートすることで、すべての新機能を利用できるようになります。

まとめ

今回のiWorkアップデートは、AppleがAI技術を活用してユーザーの生産性向上を支援する取り組みの一環と言えます。
特にApple Intelligence搭載の作文ツールは、文書作成の効率を大幅に向上させる可能性を秘めています。

日常的にドキュメント作成やデータ分析、プレゼンテーション制作を行うユーザーにとって、今回のアップデートは大きな福音となるはずです。
対応デバイスをお持ちの方は、ぜひApp Storeから最新版にアップデートして、新機能を試してみてください。


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