AppleのM4 Maxチップが示す驚異のグラフィックス性能 – Blenderベンチマークが明かす真の実力
期待を超えるM4 Maxの性能
Appleが先週発表した新型MacBook Proシリーズは、M4、M4 Pro、そしてM4 Maxという3種類のチップセットを搭載しています。最上位モデルとなるM4 Maxチップセットは、すでに公開されているCPUベンチマーク(Geekbench)で素晴らしい結果を示していましたが、今回新たに実施されたGPUベンチマークでも、その卓越した性能が証明されました。
特筆すべきは、今回のベンチマークテストがBlender Open Dataを使用して行われたという点です。Blenderは、3DCG制作の現場で広く使用されているソフトウェアで、そのベンチマークは実際の作業環境での性能を反映する貴重なデータとなります。Geekbenchのような一般的なベンチマークソフトとは異なり、より実践的な性能評価が可能なのです。
NVIDIAとの比較で見えてくる実力
M4 Maxの性能を具体的な数値で見てみましょう。28回のテストで平均5208点というスコアを記録し、この数字は現行のNVIDIA RTX 4080ノートブック版をわずかに下回る程度です。さらに注目すべきは、前世代のデスクトップ向けRTX 3080 Tiや、現行世代のRTX 4070を上回る性能を示したことです。
このスコアが特に印象的なのは、M4 Maxがチップ内に統合されたグラフィックス処理ユニットを使用しているという点です。比較対象となったRTX 3080 TiやRTX 4070は、デスクトップPC内で大きなスペースを占める独立型グラフィックスカードです。このサイズの違いを考慮すると、M4 Maxの効率性の高さが際立ちます。
最高峰グラフィックスとの差
しかし、すべてが完璧というわけではありません。現行最高峰のノートブックGPUであるRTX 4090と比較すると、まだ差があることは否めません。RTX 4090ノートブック版の平均スコアは6863点で、M4 Maxを約30%上回っています。
ただし、この比較には重要な注意点があります。M4 Maxは、Windows搭載のハイエンドノートパソコンと比べて、はるかに少ない電力消費で動作します。効率性を重視するユーザーにとって、M4 Maxは依然として魅力的な選択肢と言えるでしょう。
将来への期待
興味深い点として、デスクトップ向けRTX 4090の平均スコアが10880点であることが挙げられます。理論的には、M4 Maxの性能を2倍に高めたM4 Ultraチップを搭載することで、この数値を超える可能性があります。これは、次世代のMac Studioがさらに魅力的な製品となる可能性を示唆しています。
まとめ
独立型GPUに迫る性能と優れた電力効率を両立させた点は、特筆に値します。
今後のM4 Ultraへの期待も含め、Appleのチップ開発は新たな段階に入ったと言えるでしょう。
(Via 9to5Mac.)
LEAVE A REPLY