夏休みにお盆休みが近づいて来きて旅行シーズン到来です。
「もうすぐ待ちに待った旅行!でも、もし空港で荷物がなくなったら…?」
楽しい旅行の計画中に、ふとそんな不安が頭をよぎったことはありませんか?せっかくのバケーションなのに、ロストバゲージの心配で心が晴れないなんて、本当にもったいないですよね。
この記事を読み終える頃には、あなたは次の旅行に安心して出発できるだけでなく、「この機能、早く使ってみたい!」と感じているはずです。
荷物追跡の常識が変わった「Share Item Location」とは?
iOS 18.2で追加されたこの新機能、正直言って「なぜ今まで無かったの?」と思うほど便利です。
従来のAirTagでも荷物の場所はわかりました。でも問題はここからでした。航空会社のカウンターで「私の荷物、Find Myアプリでここにあるって表示されてるんです」と説明しても、相手に伝わりにくかったんです。
そこで登場したのが「Share Item Location」。これは一時的にAirTagの位置情報を第三者と共有できる機能です。しかも、Apple側で航空会社との連携システムまで構築済み。つまり、荷物が紛失した際に、航空会社の担当者があなたのAirTagの位置を直接確認できるようになったんです。
従来の荷物追跡で困っていた3つの問題点
これまでの荷物追跡には、実際に使ってみて初めてわかる課題がありました。
まず、情報共有の難しさです。自分のスマホでAirTagの位置を確認できても、それを航空会社のスタッフに正確に伝えるのは意外と大変。「ターミナル3の北側エリア」と言っても、相手には具体的な場所がピンときません。
次に、言語の壁。海外旅行中に荷物が紛失した場合、現地のスタッフに英語で位置情報を説明するのはさらに困難でした。
そして最も大きな問題が、迅速性の欠如です。荷物の場所がわかっても、それを見つけて回収してもらうまでに時間がかかりすぎていました。
新機能の具体的な使い方をステップバイステップで解説
実際に荷物が紛失した時の手順を、わかりやすく説明します。
- ステップ1: Find Myアプリを開く
- ステップ2: 紛失したAirTagを選択
- ステップ3: 共有機能を有効化
- ステップ4: 共有リンクを取得
- ステップ5: 航空会社に提供
iPhoneまたはiPadでFind Myアプリを起動し、「持ち物」タブを選択します。
荷物に取り付けたAirTagをタップして、詳細画面を表示させます。
画面を下にスクロールして「持ち物の場所を共有」を見つけ、指示に従って共有を開始します。
システムが生成した専用URLをコピーします。このリンクが、航空会社との橋渡し役になります。
各航空会社の紛失荷物対応システムで、このリンクを提供します。
対応航空会社は海外では大手から地方航空まで幅広くカバー
現在、この機能に対応している航空会社のラインナップが充実してきています。
対応航空会社(2024年11月時点:予定も含む)
- 欧州・北米系
- Aer Lingus(アイルランド)
- Air Canada(カナダ)
- American Airlines(アメリカ)
- Austrian Airlines(オーストリア)
- British Airways(イギリス)
- Brussels Airlines(ベルギー)
- Delta Air Lines(アメリカ)
- SWISS(スイス航空)
- United Airlines(アメリカ)
- Virgin Atlantic(イギリス)
(2025年後半に対応予定)
- アジア・オセアニア系
- Air New Zealand(ニュージーランド)
- Qantas(オーストラリア)
- China Airlines(台湾)
- その他
- Eurowings(ドイツ)
- Iberia(スペイン)
- KLM(オランダ)
- Lufthansa(ドイツ)
- Scandinavian Airlines(スカンジナビア)
- Turkish Airlines(トルコ)
- Vueling(スペイン)
日本の航空会社の対応状況
残念ながら、現時点では日本の主要航空会社(JAL・ANA)は対応航空会社リストに含まれていません。
日本での利用方法
- 国際線利用時
- コードシェア便
- 運航会社が対応済み:機能を利用可能
- 運航会社が未対応:販売会社が対応していても機能は利用不可
- 乗り継ぎ便
- 第1区間:日本の航空会社(未対応)→ 機能利用不可
- 第2区間:対応済み海外航空会社→ 機能利用可能
Share Item Locationは航空会社のシステムに組み込まれる機能のため、出発地や到着地に関係なく、対応航空会社であれば世界中どこでもサービスを受けることができます。
例えば、関西国際空港からユナイテッド航空でアメリカに向かう場合、既にサービスを開始しているユナイテッド航空のシステムを通じて、預けた荷物のAirTag位置情報を共有できます。
コードシェア便では、実際に運航する航空会社(運航会社)と、チケットを販売する航空会社(マーケティング会社)が異なります。
Share Item Location機能は、実際に荷物を取り扱う運航会社のシステムに依存するため:
例えば、JALの便名でもユナイテッド航空が運航するコードシェア便の場合、ユナイテッド航空のシステムを使用するため機能を利用できる可能性があります。
乗り継ぎ便では各区間の航空会社ごとに対応が分かれます:
ただし、スルーチェックイン(最終目的地まで一度に荷物を預ける)の場合は、最初の航空会社のシステムが適用されることが多いため、日本の航空会社が未対応の場合は全区間で利用できない可能性があります。
2024年11月時点での予定も含むリストですので、対応航空会社、コードシェア便や乗り継ぎ便では運航会社の対応状況を事前に必ず確認してください。
実際の活用シーンと知っておきたい注意点
この機能の真価が発揮されるのは、実際のトラブル発生時です。
例えば、乗り継ぎ便で荷物だけが前の空港に取り残されてしまった場合。従来なら「荷物がどこにあるかわからない」状態で長時間待つことになりました。しかし新機能があれば、「羽田空港の荷物エリアにあります」という具体的な情報を即座に航空会社と共有できます。
ただし、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
バッテリー残量の確認は必須です。AirTagのバッテリーが切れてしまえば、どんなに高機能でも役に立ちません。旅行前には必ずバッテリー状態をチェックしましょう。
また、共有の自動無効化機能についても理解しておくことが重要です。荷物が手元に戻ると、航空会社への共有リンクは自動的に無効になります。これはプライバシー保護の観点から非常に重要な機能です。
プライバシーとセキュリティへの配慮
Appleらしい配慮として、プライバシー保護機能が充実している点も見逃せません。
共有リンクには有効期限が設定されており、永続的に位置情報が漏れ続ける心配はありません。また、荷物が見つかったタイミングで共有は自動的に終了するため、必要以上に個人情報が晒されることもありません。
さらに、共有している間も、どこまでの情報が相手に見えているかを自分で確認できます。透明性の高いシステム設計になっているんです。
他の荷物追跡方法との比較
従来の荷物追跡方法と比べて、AirTagの新機能がどれだけ優れているかを整理してみましょう。
航空会社の荷物追跡システムは、荷物にバーコードが読み取られた時点でのみ位置更新されます。一方、AirTagは周囲のAppleデバイスを利用してほぼリアルタイムで位置を更新します。
GPS内蔵の荷物追跃器もありますが、これらは月額料金が発生することが多く、電池持ちも AirTagより劣る傾向があります。
スマートタグ系デバイスとの比較では、Appleエコシステムとの連携の深さが決定的な差になります。特に今回の航空会社連携機能は、AirTag独自の強みと言えるでしょう。
旅行前の準備と設定のチェックポイント
せっかくの新機能も、事前準備が不十分だと効果を発揮できません。
iOS 18.2以降への更新は必須条件です。古いバージョンでは Share Item Location 機能が使えません。出発前に必ずソフトウェアの更新状況を確認しましょう。
AirTagの取り付け位置も重要なポイントです。スーツケースの外側に取り付けると紛失リスクが高まります。内ポケットや衣類の間など、見つけにくい場所への設置がおすすめです。
Find Myアプリの使い方も事前に練習しておくと安心です。トラブル発生時に慌てずに操作できるよう、普段から基本的な操作に慣れておきましょう。
まとめ
従来の「荷物の場所がわかっても、それを航空会社に伝えるのが困難」という課題を、テクノロジーの力で解決しました。
簡単な操作で位置情報を共有でき、荷物が見つかれば自動的に共有も終了する。プライバシーに配慮しながらも、実用性を追求したAppleらしい設計です。
次回の旅行では、AirTagをスーツケースに入れて、安心して出発してください。万が一のトラブル時も、この新機能があなたの強い味方になってくれるはずです。
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