Apple Intelligenceの新たな紹介方法

Appleが、自社のAI技術「Apple Intelligence」の機能を詳しく紹介する新しいビデオをYouTubeで公開しました。最も期待されているApple Intelligenceの機能の一部はまだリリースされていませんが、すでに公開されている機能についてのマーケティングを強化している様子です。

この「ハンズオン」ビデオでは、Genmoji(ジェンモジ)、Image Playground(イメージプレイグラウンド)、写真のClean Up(クリーンアップ)機能など、すでに利用できる様々な機能について詳しく紹介しています。Appleによれば、「Apple Intelligenceは、iPhone、iPad、Macに組み込まれた強力な機能群で、文章の作成、自己表現、タスクの効率化をお手伝いします」とのことです。

Apple Intelligenceの紹介されている機能

新しいハンズオンビデオでは、様々なApple Intelligence機能が紹介されています。それぞれの機能について詳しく見ていきます。

写真のClean Up機能:邪魔な要素を簡単に削除

写真に写り込んだ不要な人や物を簡単に削除できる機能です。例えば、観光地で撮影した写真に映り込んだ他の観光客を消したり、風景写真から電柱や電線を消したりすることができます。AIが自然な背景を生成して、消した部分を違和感なく埋めてくれるので、プロが編集したかのような美しい写真に仕上がります。

この機能は特に思い出の写真を整理したい方や、SNSに投稿する写真をより美しく編集したい方に重宝されるでしょう。操作も直感的で、削除したい部分を指でなぞるだけという簡単さも魅力の一つです。

Genmoji:想像力を形にする新しいカスタム絵文字

Genmojiは、ユーザーが思い描いた絵文字をAIが生成してくれる機能です。「笑顔の猫」や「宇宙を飛ぶピザ」など、あなたの想像力次第で、これまでにない独自の絵文字を作成できます。テキストで説明するだけで、AIがそれを絵文字として視覚化してくれるのです。

友だちとのメッセージのやりとりがより楽しく、個性的になりそうですね。既存の絵文字では表現しきれない微妙なニュアンスや、あなただけの独創的なアイデアを絵文字にできるというのは、コミュニケーションの新しい形かもしれません。

Image Playground:数秒でカスタム画像を生成

Image Playgroundは、テキストの説明から画像を生成する機能です。「満月の下のビーチ」や「紫色の花畑の中の猫」など、あなたの言葉から瞬時に画像を作り出します。さらに、イラスト風やアニメ風など、異なるスタイルを選択することもできます。

SNSの投稿用画像やプレゼン資料の挿絵など、さまざまな場面で活用できそうですね。自分で描いたり、ストックフォトを探したりする手間が省けるだけでなく、まさに自分がイメージした通りの画像を手に入れられるのは大きなメリットです。

メールのサマライズ機能:長いメールも一目で理解

長文のメールの内容を自動的に要約してくれる機能です。忙しい日常の中で、重要なポイントだけを素早く把握したい時に役立ちます。ビジネスメールやニュースレターなど、情報量の多いメールも数行の要約で内容をつかめるので、効率よく情報を処理できます。

毎日大量のメールをチェックする必要がある方にとって、この機能は時間の節約になるでしょう。要約を読んで重要なメールだけを詳しく読むという使い方ができるので、メール処理の効率が格段に上がりそうです。

Writing Tools:完璧なトーンでメッセージを書き直し

Writing Toolsは、メッセージや文章のトーンや長さを調整できる機能です。例えば、カジュアルな文章をフォーマルなトーンに変換したり、長い説明を簡潔にまとめたりすることができます。ビジネスメールをより丁寧な表現に直したり、友達へのメッセージをもっとフレンドリーな表現にしたりと、状況に応じた文章調整が可能です。

日本語と英語の両方に対応しているので、言語を問わず文章作成をサポートしてくれます。どんな文章を書くべきか迷った時や、適切な表現が思いつかない時に頼りになる機能ですね。

ChatGPTと連携したWriting Tools:簡単なアイデアを実用的な計画に

ChatGPTと連携したWriting Toolsでは、簡単なメモやアイデアを詳細な計画や文書に発展させることができます。例えば、「友達との旅行計画を立てたい」というシンプルな一言から、宿泊先のリスト、観光スポットの提案、予算計画などを含む詳細な旅行プランを作成できます。

アイデアはあるけれど具体化するのが難しい、という場面で特に役立ちそうです。ビジネスプランの作成や研究計画の立案、イベントの企画など、様々な場面で活用できるでしょう。

Visual Intelligence:カメラを使って周囲の情報を学ぶ

Visual Intelligenceは、カメラを通じて見ている物体や場所、テキストについての情報を即座に得られる機能です。例えば、レストランのメニューを撮影して料理の詳細情報を得たり、観光スポットをカメラで捉えてその歴史や見どころを知ることができます。

旅行先での観光や、知らない植物や動物についての学習、外国語のメニューや看板の理解など、日常生活のさまざまな場面で役立ちそうですね。情報をその場で得られるので、別途検索する手間が省けるのも魅力の一つです。

ChatGPTとの連携による Visual Intelligence:即座に回答やアイデアを提供

Visual IntelligenceとChatGPTの連携により、カメラで捉えた対象についてAIに直接質問できる機能も紹介されています。例えば、見知らぬ植物の写真を撮って「この植物の育て方は?」と質問したり、料理の写真から「このレシピに代わる材料は?」といった質問ができます。

専門知識がなくても、様々な疑問をその場で解決できるのは非常に便利です。教育現場での活用や、DIYプロジェクトの助けなど、学びや創造の場面で大きな力を発揮しそうですね。

Appleの最近のマーケティング展開

これは最近のAppleによるApple Intelligence機能を紹介する2つ目の新しいビデオとなります。先月には、特に写真のClean Up機能に焦点を当てた広告も公開されています。

一方で、多くのユーザーが最も期待している「より強力でパーソナライズされた新しいSiri」については、まだリリース時期は発表されていません。昨日のAppleの業績発表会でのアナリストとの質疑応答で、AppleのCEOであるTim Cook氏は、これらの機能について「進展している」としながらも、「正しく仕上げるにはもう少し時間が必要」と述べています。

まとめ

Appleは、すでに利用可能になっているApple Intelligence機能の認知度向上と利用促進に力を入れているようです。
Genmoji、Image Playground、Clean Up機能など、すでにリリースされている機能だけでも、ユーザーの日常的なデバイス利用をより創造的で効率的にするポテンシャルを持っています。

しかし、新しいSiriなど、より高度なAI機能はまだ開発段階にあるようです。
Appleはこれらの機能を完璧な形でユーザーに届けるため、時間をかけて開発を進めているのでしょう。
今回のビデオ公開は、ユーザーに「Apple Intelligenceはすでに使える便利な機能がある」ということを伝える狙いがあるのかもしれません。


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