米国の連邦通信委員会（FCC）が、Appleをはじめ、MetaやGoogleなどのテクノロジー大手に、6GHz帯を無線デバイスで利用する権利を正式に認めました。

この歴史的な決定は、これらの企業がこの帯域へのアクセスを求めてから約4年後のことです。特に、拡張現実（AR）や仮想現実（VR）の技術向上のための大きなステップとして注目されています。

先週の木曜日、FCCは公式発表を通じて、この変更を支持する5対0の全会一致の投票を明らかにしました。この結果、6GHz帯で「非常に低電力の新しいデバイスクラス」が稼働する道が開かれました。

これは、この帯域でWi-Fiデバイスが新しい技術と共存するための大きな一歩を意味します。ウェアラブル技術から没入型のAR/VRまで、新しい技術の可能性が広がっています。この動きは、エンターテインメントだけでなく、医療やビジネス、教育などの分野にも大きな変革をもたらすことが期待されています。

FCCの新しい方針は、短距離で非常に高速な接続速度を持つデバイスの登場を促進することを目的としています。これにより、高度なAR/VRやウェアラブルセンサー、さまざまなIoTデバイスなどの高データレートのアプリケーションが実現可能となります。

Appleにとって、この決定は非常に重要です。6GHz帯での高い電力レベルを利用することで、「非常に高い接続速度」を実現することができるようになりました。ただし、この帯域内での現在のライセンス使用との干渉を避けるため、信号の到達範囲は制限されています。

Apple、Meta、GoogleがFCCに初めて提案したとき、彼らはARとVRの技術向上のためにこの帯域へのアクセスが非常に重要であると強調しました。彼らは、ARグラスとスマートフォンの接続や車内でのさまざまなアプリケーションなど、多くの用途を想像していました。

特にAppleは、Vision Proや今後のAR・VRデバイスにこの帯域を活用する計画を持っています。また、車載エンターテインメントの分野でも、CarPlayのようなサービスがスマートフォンと車との間での強力な接続を提供する可能性が広がっています。

AppleやGoogleはまだ公式のコメントを控えていますが、Metaのポリシー部門のVP、Kevin Martin氏は、この決定を歓迎するコメントを発表しました。

新しい無線技術を使用して次世代のコンピューティングを構築することを許可するFCCの決定を高く評価しています

(Via 9to5Mac.)