Appleの株価、WWDCを前に2024年のプラス転換
AppleのWorld Wide Developers Conference(WWDC)が間近に迫る中、Appleの株価は2024年に入って上昇に転じています。
これは、中国での販売実績に関する投資家の懸念を和らげた最近の四半期決算報告と、今回のイベントでのAIに関する発表への期待感が高まったことを反映しています。
Appleの独自のAI優位性
Morgan Stanleyのアナリスト、Erik Woodring氏によると、Appleはライバル企業に対して、AIの分野で3つの独自の優位性を持っています。
- 無類のデータアクセス: 13億人ものユーザー基盤を持つAppleは、AIソリューション開発に役立つ膨大な独自データにアクセスできます。
- プライバシー保護の徹底: Appleは、プライバシー保護に対する揺るぎない姿勢を貫いており、これがデータ駆動型の現代社会において、信頼と倫理的なデータ取り扱いの基盤となるAI事業の重要な要素となっています。
- 垂直統合: ハードウェア、ソフトウェア、チップ、サービスを完全に統合したAppleのエコシステムは、AIソリューションを最適化する上で他に類を見ない能力を発揮します。
WWDCが変革のきっかけとなる可能性
これまでWWDCはApple株の業績に大きな影響を与えてこなかったものの、Woodringはこの年が大きな転機になると予想しています。アナリストは、Appleが魅力的な新しいオンデバイスAI機能を発表し、それが需要の掘り起こしとiPhone買い替えサイクルの加速につながり、最近の株価上昇を持続させると期待しています。
Woodring氏の強気な見方の要点は、これらの新しいAI機能が、8GBのDRAMと毎秒350兆回以上の演算能力を持つ最新のiPhoneモデルでしか利用できないことが予想されることです。
対象となるのは、今秋発売予定のiPhone 15 ProおよびPro Max、そしてiPhone 16シリーズです。
買い替えサイクルの起爆剤となる可能性
Woodring氏によるとiPhone 15 ProとPro Maxは、13億台のアクティブなiPhone利用台数のわずか5%にすぎません。
つまり、AppleがこれらのモデルでしかAIの新機能を利用できないようにすれば、2025年9月期から複数年にわたるiPhone買い替えサイクルが始まる可能性があるということです。
Appleがその独自の強みを生かしてAIの分野でイノベーションを続ける中、同社の持続的な成長と市場支配力の見通しは有望です。
テック業界がWWDCでのAppleのAI発表に注目が集まる中、同社は再び可能性の限界を押し広げる機会を迎えています。
(Via Barron’s Article.)
LEAVE A REPLY