EUの新指令、 Appleユーザーの間で動揺

欧州連合(EU)がAppleに代替アプリストアの導入を迫る最新の立法措置に直面し、Appleは懸念を表明せずに一歩も引くことがない姿勢を見せています。

EUのデジタル市場法(DMA)の実施期限が2024年3月7日に迫り、iOS 17.4でサードパーティ製アプリストアの導入が予想される中、Appleは大胆な行動に出ました。同社はホワイトペーパーを発表し、新法の遵守だけでなく、新法に対する強い懸念を示しました。

Appleの主張の中心となっているのは、Tim Cookに宛てた16通のEメールに集約されています、来たるべき変更に対する懸念を表明するユーザーの声です。

Appleユーザーの懸念の声

あるユーザーのメッセージは、高まる不安をとらえています。「EUにおける自分のデジタル・プライバシーとオンラインの安全性について、ますます不安と恐怖を感じています。」と彼らは書いています。

この感情は、EU国民とAppleのファンが長らく楽しんできた信頼とバランス、つまりGDPR(一般データ保護規則)の規制的な保護と、App Tracking TransparencyやApp Storeの保護エコシステムなど、Appleのセーフティネットの相乗効果を反映しています。

別のユーザーは、サイドロードを完全に回避するオプションを求め、デジタルの安全性が損なわれる可能性のある未知の領域を探索するよりも、「実績のあるApp Storeにこだわりたい」と訴えます。このように、慣れ親しんだ安全なものを求める傾向は繰り返し見られるテーマで、別のユーザーは、AndroidのようなプラットフォームのオープンさよりもiOSの厳格なセキュリティ対策を重視し、現状を維持するようAppleに懇願しています。

サードパーティのアプリストアが導入されることで、セキュリティが危うくなるのではないかという懸念が感じられます。あるユーザーは、このような動きはAppleのデバイスが誇るセキュリティの枠組みを著しく弱め、「安全性が少し低下する」と懸念を表明しています。

Appleの姿勢 セキュリティを最前線に

DMAとサイドローディングのコンセプトに対するAppleの抵抗は、ユーザーの安全に対する根本的な懸念から生じています。

同社は、ソフトウェアエンジニアリング担当上級副社長であるCraig Federighi氏の発言を通じて、サイドローディングはサイバー犯罪者のゲートウェイとなり得るため、同社のエコシステムの完全性とユーザーのプライバシーを危険にさらす可能性があると一貫して主張してきました。

コンプライアンスとユーザーの安全性という複雑な問題に対処する上で、AppleのDMAに関する言説は、イノベーションと規制の義務、そしてデジタルプライバシーとセキュリティの保護の必要性とのバランスに関する、より広範な議論を反映しています。

(Via Apple Insider.)