AppleはiOS 18.1、iPadOS 18.1、そしてmacOS Sequoia 15.1のデベロッパーbetaをリリースしました。この新しいbeta版では、Apple初のAI機能「Apple Intelligence」が搭載されています。

iOS 18.1beta版：「Apple Intelligence」の幕開け

Appleが開発者向けにリリースしたiOS 18.1、iPadOS 18.1、そしてmacOS Sequoia 15.1のbeta版。これらには、「Apple Intelligence」と呼ばれる、待望のAI機能が初めて搭載されました。でも、具体的にどんな機能が追加されたのでしょうか？

1. 進化したSiri：より自然な会話を実現

新しいSiriは、デザインが一新されただけでなく、複数の要求に対してコンテキスト（文脈）を維持できるようになりました。

例えば、「今日の天気は？」と聞いた後に、「明日は？」と質問しても、Siriは「天気」という文脈を理解して回答してくれるのです。まるで人間と会話しているかのような、自然なやり取りが可能になりました。

2. メール機能の強化：効率的なコミュニケーションをサポート

新しいMail機能には、スマートリプライと電子メールの要約機能が追加されました。AIが内容を解析し、適切な返信の候補を提示してくれたり、長文のメールを簡潔にまとめてくれたりします。忙しいビジネスパーソンにとって、時間の節約になること間違いなしです。

3. 写真検索の革新：自然言語で簡単に探せる

「写真」アプリに搭載された自然言語検索機能は、写真管理の常識を覆します。「去年の夏の海辺の写真」といった自然な言葉で検索すると、AIが理解して該当する写真を表示してくれるのです。もう、タグ付けや日付指定に悩む必要はありません。

注目ポイント：段階的な機能展開と対応デバイス

AppleのAI機能は、一度にすべてが利用可能になるわけではありません。Bloombergの報道によると、Siriの大規模なAI機能の一部は、2025年まで段階的に展開される予定だそうです。

また、これらの新機能を試すには、以下の条件を満たす必要があります：

• iPhoneの場合：iPhone 15 ProまたはPro Max
• iPadやMacの場合：Apple Siliconチップ搭載モデル
• まずは、米国英語から公開予定(日本語での利用可能次期は、現在のところ言及されていません)

さらに、beta版をインストールした後も、すぐに新機能が使えるわけではありません。設定メニューから待機リストに登録し、利用可能になったという通知を待つ必要があります。

iOS 18 Public beta 2：RCSサポートの拡大

iOS 18.1の開発者向けbetaと同時に、iOS 18のPublic beta 2もリリースされました。こちらには以下の新機能が含まれています：

• より多くのキャリアでのRCS（Rich Communication Services）サポート
• 新しいCarPlay用の壁紙セット
• ライトモード時のダークモードウィジェット使用機能

AppleのAI戦略：慎重かつ大胆な一歩

Appleは通常、メジャーアップデート（iOS 18など）の公開前に、フォローアップ版（iOS 18.1など）のbetaテストを開始することはありません。しかし今回、AI機能を18.1に分離し、早期にテストを開始したのには理由があります。

1. バグの早期発見と修正
2. 広範囲なユーザーテスト
3. 新型iPhoneの発売への影響回避

この戦略により、Appleは新機能の品質を確保しつつ、iPhone 16の発売時期に影響を与えることなく、革新的なAI機能を導入できるのです。

(Via 9to5Mac.)