パスキーが急速に普及中!200社以上が導入済みで passwordless時代の到来へ
パスキー導入企業が急増、パスワードレス認証の新時代へ
パスワードの時代が終わりを迎えようとしています。パスワード管理ツールで有名な1Passwordが発表した最新のレポートによると、すでに200社以上の企業がパスキー(passkey)を導入していることが明らかになりました。
この数字は昨年から倍増しており、より安全で便利な認証方式への移行が急速に進んでいることを示しています。
Walmart、Amazon、Target、PlayStation、Discord、Canvaなど、私たちの生活に密着した多くの企業がすでにパスキーを採用しています。この広範な導入は、パスキー技術が様々な業界で実用的で魅力的な選択肢となっていることを証明しています。
パスキーとは?その仕組みと特徴
パスキーは、従来のパスワードに代わる新しい認証技術です。2年前に導入されたこの技術は、FIDO Allianceによって開発され、Apple、Google、Microsoftなどの大手テクノロジー企業が共同で推進しています。
従来のパスワード認証では、文字列を記憶して入力する必要がありましたが、パスキーでは指紋認証や顔認証などの生体認証、あるいはセキュリティキーを使用します。これにより、以下のような利点が生まれます:
- パスワードの記憶が不要になり、利便性が向上
- フィッシング攻撃への耐性が強化され、セキュリティが向上
- 複数のデバイス間で安全に同期が可能
- パスワード漏洩のリスクが大幅に低減
パスキー採用の現状:驚くべき普及率
1Passwordが公開したデータによると、パスキーの採用状況は予想以上の広がりを見せています:
- 1Passwordに保存されているパスキーの数が420万個を突破
- 月間のパスキー認証回数が平均210万回に到達
- 1Passwordユーザーの約29%(3.4人に1人)が少なくとも1つのパスキーを保存
- パスキーを使用しているユーザーの73%が一般消費者アカウント
これらの数字は、パスキーが単なる技術的なトレンドではなく、実際のユーザーに受け入れられ、活用されている証となっています。
パスキー普及を後押しする新機能と標準化
開発者向けツールの提供
1Passwordは「Passkey Ready」という新しいツールを今年初めに発表しました。このツールを使用することで、Web開発者は自身のユーザーが従来のパスワードからパスキーにアップグレード可能かどうかを簡単に確認することができます。
相互運用性の向上
FIDO Allianceは最近、異なるパスワードマネージャー間でのパスキーの簡単なインポートとエクスポートをサポートする新しい仕様を発表しました。これにより、ユーザーはより柔軟にパスキーを管理できるようになります。
モバイル対応の拡大
iOSでは、Safari browserがiOS 16からパスキーをサポートしており、iOS 17ではサードパーティアプリケーションにもサポートが拡大されました。これにより、モバイルデバイスでのパスキー活用がさらに進むことが期待されています。
パスワードレス時代に向けた展望
パスキーの急速な普及は、私たちがついに「パスワードレス」の時代に突入しつつあることを示しています。企業にとっては、セキュリティの向上とユーザー体験の改善という2つの重要な課題を同時に解決できる可能性を秘めています。
今後は、さらに多くの企業がパスキーを採用し、ユーザーの認証方法が大きく変化していくことが予想されます。特に、オンラインバンキングやヘルスケアなど、高度なセキュリティが求められる分野での採用が加速すると考えられます。
(Via 9to5Mac.)
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