iPhoneのサテライト機能が大幅拡充へ―Appleが最大15億ドルの追加投資を発表、無料提供は2025年まで継続
サテライトサービスの拡大に向けた大規模投資
Appleが衛星通信プロバイダーのGlobalStarとの提携を強化し、サテライトサービスの拡充に向けて約11億ドルの追加投資を行うことを発表しました。
この投資により、地上基地局の拡充や新たな衛星群の打ち上げが計画されており、iPhoneユーザーにとってより信頼性の高いサービスが期待できます。
GlobalStarの株価は30%以上急騰したが、Appleは四半期収益の伸びが鈍いとの見通しを示したため、前日に約1.4%下落しました。
注目すべき点として、AppleはGlobalStarの株式の20%(約4億ドル相当)を取得することで合意しました。この戦略的な投資により、Appleはサテライトサービスの開発と展開において、より強い発言力を持つことになります。
iPhoneユーザーに提供される新機能
iOS 18では、セルラー通信やWi-Fiの圏外でも、サテライト経由でテキストメッセージを送信できる新機能が追加されました。この機能は、以下のような状況で特に重宝します:
- 山岳地帯でのハイキングやキャンプ中の連絡
- 災害時の緊急連絡手段
- 携帯電話の電波が届かない僻地での通信
2022年にiPhone 14で導入された緊急SOS機能は、当初は2年間の無料提供が予定されていましたが、Appleは2025年まで無料期間を延長することを決定しています。
サービスの将来性と課題
AppleのGlobalStarへの大規模投資は、同社がサテライト通信を今後の重要な戦略として位置付けていることを示しています。しかし、2025年以降のサービス提供形態については、いくつかの課題が存在します:
料金体系の検討
現在無料で提供されているサービスですが、2025年以降は有料化が予定されています。ただし、具体的な料金体系については未だ発表されていません。考えられる選択肢として:
- Apple Oneバンドルへの組み込み
- 携帯キャリアのアドオンサービスとしての提供
- 緊急SOS機能の無料継続と、その他の機能の有料化
技術的な展開
iPhone 14以降のモデルでサポートされているサテライト接続は、現在でも[設定] > [緊急SOS] > [衛星経由の緊急SOS] > [デモを試す]で試すことができます。
今後の展望
Appleの今回の投資は、単なる緊急時の通信手段としてだけでなく、より広範な通信インフラストラクチャーの構築を目指していることを示唆しています。GlobalStarとの強力なパートナーシップにより、将来的には以下のような展開が期待できます:
- より高速な衛星通信の実現
- グローバルでのサービスカバレッジの拡大
- 新たなコミュニケーション機能の追加
(Via Reuters.)
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