ChatGPTは、OpenAIが開発したAIベースのチャットボットで、ユーザーの質問に直接答えることができます。

先日、OpenAIはChatGPTを検索エンジンとして利用することを発表しました。この機能は、SearchGPTと呼ばれており、ユーザーがインターネット上の情報をより効率的に検索できるように設計されています。

SearchGPTとは？ChatGPTが検索エンジンに進化

OpenAIは、ChatGPTに完全な検索エンジン機能を持たせようとしています。つまり、従来のように関連ウェブページのリンクを表示するのではなく、直接質問に答えることができるようにするのです。

これは「SearchGPT」と呼ばれる新しいチャットボットとして登場します。現在のところ、約10,000人のユーザーが試用できる予定で、待機リストに登録することができます。

SearchGPTが私たちの生活を変える可能性

1. 情報へのアクセスが劇的に変わる

SearchGPTの成功は、情報の扱い方にかかっています。私たちが求める情報には、以下の3つの特性が重要です：

1. 正確性：事実に基づいた情報であること
2. 適時性：最新の情報であること
3. 実用性：実際に役立つ情報であること

従来の検索エンジンでは、これらの条件を満たす情報を含むWebサイトのリストを探す必要がありました。しかし、SearchGPTを使えば、直接答えを得ることができます。

例えば、「最高のタブレットは何？」と質問したとします。次に「どの店が一番安い？」と聞くかもしれません。もし予算オーバーだったら、会話をさかのぼって2番目のおすすめを確認できます。Webページやタブを行ったり来たりする必要がなくな ります。

2. 情報の要約と検証が容易に

SearchGPTは、特定のページをスキャンして、不正確または古い情報をハイライトしながら要約を提供することもできるでしょう。これは、大量の情報を短時間で処理する必要がある場合に特に役立ちます。

SearchGPTの課題：信頼性と透明性

しかし、SearchGPTには課題もあります。現在のChatGPTにも「ChatGPTは間違えることがあります。重要な情報は確認してください」という警告ラベルがついています。これは、SearchGPTにも当てはまる問題です。

従来の検索エンジンでは、ユーザー自身が情報源を選び、信頼性を判断できました。しかし、SearchGPTでは、AIが選んだ情報が提供されます。

これは、アイスクリーム屋さんに行って、自分で味を選ぶのではなく、店員さんが選んだ味のアイスクリームを渡されるようなものです。

幸い、OpenAIの発表によると、SearchGPTの回答には「関連ソースへの明確なリンク」が含まれるそうです。これにより、情報の出所を確認することができます。

ただし、どの情報が除外されたかは分からないという問題は残ります。

SearchGPTの未来：私たちの生活はどう変わる？

SearchGPTは、情報アクセスの未来への一歩だと考えられます。簡単な質問に対する簡単な答えを探している場合、ChatGPTが大きな助けになるでしょう。

YouTubeやReddit、ブログ、ニュース記事のリンクから適切なものを選ぶ時間があれば、ChatGPTはインターネット全体の情報を統合して提示してくれるかもしれません。

ただし、重要な場面では、少なくともAI検索がより高度になるまでは、自分で情報を精査する必要があるでしょう。例えば：

• 論文を書くときは、複数の文献を読む
• 遅刻しそうで道に迷ったときは、Googleマップを開く
• 選挙の前に情報を得るときは、信頼できる複数のニュースソースを自分で確認する

これらの場面では、人間の判断力が重要になります。

SearchGPTと共に歩む未来

SearchGPTは、私たちのインターネット利用を大きく変える可能性を秘めています。簡単な質問への回答や、大量の情報の要約など、多くの場面で役立つでしょう。

しかし、重要な判断が必要な場面では、従来の方法で情報を精査することも大切です。

SearchGPTは、私たちの「デジタルアシスタント」としての役割を果たし、より効率的に情報にアクセスできるようになるかもしれません。ただし、その情報をどう解釈し、どう使うかは、依然として私たち人間の役割です。

テクノロジーは進化し続けます。私たちは、その恩恵を受けつつ、批判的思考力を磨き、賢明に使いこなしていく必要があります。

SearchGPTの登場は、そんな未来への第一歩なのかもしれません。

(Via Tom’s Guide.)